約 2,380,665 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/598.html
「武装神姫のリン」 第17話 「花憐」 「ぶっふぇぇ!!!」 今日はリンの2回目の"誕生日"、それでリンにプレゼントに何がいいか聞いてみた。 その返答に対する俺の反応が上のモノだ。 思わず下品にも口に含んだものを吹き出してしまった… そのリンの返答っていうのが、 「子供が欲しいです」 うん、俺の反応は間違ってないはずだ。 茉莉も口をポカンと開けるばかりでティアもさすがに閉口している。 「…リン。判ってるよな? 子供って…」 「あの、私そんなに変なこと言いましたか? マスターが子供に相当するパーソナリティを持つモデルを買ってくれるって言ったじゃないですか。」 しばしの沈黙。そして… 「もう、亮輔のバカ!!!」 茉莉の思い切りのいいビンタを頂戴した俺であった…orz そして数時間後、俺たちはエルゴの店頭にいた。 頬を腫らしている俺を見て苦笑しながらも店長はかねてからおねがいしていた"頭身が低い素体"と"成長速度鈍化""子供思考"のCSCを棚から出している。 「ヘッドユニットはストラーフでいいのかな?」 素体とCSCを接続した店長が聞いてくる。 「はい、それでおねがいします。」 俺ではなく、リンが返答する。 「そういえば…ちょっと提案があるんだけど。」 「どうしたんですか?」 「あのね、今度から神姫の髪の色を変えるカスタムのサービスを始める予定なんだけど、この子にモニターっていうか、なんていうか試しにやってみないかい?」 「リン、どうする?」 「私が決めるんですか…じゃあお願いします。さすがに全く自分と同じ顔というのは気になるので」 「わかりました、で何色がいいのかな? 好きに選んでくれていいよ」 そういって髪の色のカタログやら見本をリンに渡す店長。 見ると茉莉やティアもカタログに見入って、話しをしている。 「ちょっと、亮輔君」 その隙をみて急に店長が俺に言い寄ってくる。なぜか俺だけに話したいことがあるらしいが… レジ裏にしゃがみこんだ俺と店長。そして店長は俺にものすごい小声でこう言ってきた。 「あれってリンちゃんのプレゼントだよね?」 「そうですけど、子供が欲しい…自分で世話をするからそういう子供に相当する神姫が欲しいって」 「たぶん前代未聞だよ、母親になる神姫だなんて…まあそれは置いといて。もう1個プレゼントになりそうなものが今、ウチにあるんだけど、どうかな?」 「物を見せてくれないとなんだかわからないんですが…」 「ふれあいツール"赤ずきんちゃんご用心"って言えばわかるだろう?」 「プ…ッ(必死に吹き出しそうになるのを押さえる音)」 「あれがね~幸運にも手に入ったんだよ。結構競争率高いらしいんだけどね。」 「で、俺とリンにですか?」 「うん、リンちゃんにもそろそろ"ホンモノ"の感触を知ってほしくないかい?」 俺の脳裏にピンクな景色が一瞬広がる 「…ホントに商売上手ですね、店長。」 「じゃあ買う?」 「ハイ。」 「じゃあがんばってね」 「あの、それっていうのはどういう意味で?」 「さあ~どっちだろうw」 そんな感じで商談が成立した。 そして何も無かったかのようにリンたちの所に戻る。さっきまでのことは忘れよう、ウン。 「決まったか?リン」 「あっ、マスター。いちおう決まったといえばそうなんですが…」 「じゃあ言ってみろ」 「黒はイヤですか?」 「なんで?リンが好きならそうすればいいだろ。」 「だって、マスターって金髪好きそうなんで…」 そうして茉莉の方を見るリン。 くそ、そんなにカワイイ表情しないでくれ…さっき想像したことが再び頭の中に浮かんでくるのをかき消して返答する。 「はは、そんなこと気にするなよ、もし俺とリンの子っていうなら黒でいいんじゃないか?」 「じゃあそれで、店長。黒でおねがいします」 「たしかに承りました。処理に5分ぐらい掛かるから待っててくれるかな?」 「はい、じゃあその間に料金払っときますよ、で合計でいくらですか?」 「うん…基本のセット料金に素体の特注のライセンス料、黒髪は特別料金だけど今回は割り引きで…しめて…この値段だね。」 まあ予想通り"それっぽい名目"で書かれた料金票を見る。 うん、この値段なら予算の範囲内だ、微妙に余計な費用が加算されたりはするが…今回はジェニーさんのレジを通すわけには行かなかった。 レジと接続した状態のジェニーさんにはそういう偽装は通用しないことは以前のことで知っていた。 だからこそ、店長に直接料金を支払うのだ。物はあとで取りにいくとしてもこれだけは回避しなければならなかった。 そうして支払いを済ませて待つこと数分。艶やかな黒髪のストラーフが俺たちの前に横たわっている。 CSCは先ほどのもに加え、"おしゃれ"を選択。これはリンの提案だった。 CSCおよび素体、ヘッドユニットのチェック完了。リンの娘である神姫が起動し、ゆっくりと瞳が開かれた。 「…う~ん、眠ぃ…」 第一声がコレだった。やっぱりCSCの特性が関係してるんだろう。とりあえず俺がまずはマスター登録をする。 「藤堂 亮輔をマスターとして登録しましたぁ~で呼びかたはどうしますかぁ?」 「お父さん、だ。」 「……お父さん…お父さんですねぇ~判りましたぁ…むにゃむにゃ…」 今にも寝そうな彼女を必死に起こして言う。 「まだ名前をあげてないだろ、キミの名前は花憐だ」 「花憐…カワイイ名前です~こんな名前をもらえて花憐はうれしいです。」 名前をもらえたことがいい刺激だったのか、眠そうだった花憐の目に光が宿ったように感じた。言葉遣いも安定してきた。 「それは良かった、それで…この子がキミのお母さんのリンだ。お母さんの言うことはちゃんと聞くんだぞ~」 「はい~わかりました」 そうして 花憐はくるっと回転して、リンに向き合う。 「お母さん よろしくおねがいします。」 「ええ、花憐」 リンは花憐を抱きしめる。 リンはとてもうれしそうで、涙さえ浮かべてた。 花憐のほうもなんだか安心したような表情で。 こうしてウチに新しい家族。俺とリンの"娘"の花憐が加わった。 これでウチは以前にもまして明るくなるだろう。この幸せを大切にしていきたい。そう俺は思った。 ~燐の18「アキバ博士登場」~
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/281.html
そのじゅういち「勝ち負けよりも価値ある性質の立ち合い」 僕が武装神姫のオーナーだという事が学校で噂になった。 原因はもちろんあの女――モトカノをあの女呼ばわりもアレだけど――があること無い事吹聴してまわっている為だけど、それに伴って僕にとっては懐かしい事すら噂になっていた。 あんまり僕にとって愉快じゃない事なんで、明言は避けとくけど、まぁ、若気の――といっても今でも若輩なんだけど――至りってヤツで。 ついでと言っちゃついでなんだけど、僕に美人の彼女がいると言う噂までおまけに広まったもんだから、ここの所、どーにも学校が居心地よくない。 人の噂も七十五日とは言うけど、二ヵ月半もこんな噂に悩まされ続けるのかと考えると、自然と憂鬱になるというもの。 というか、年明けちゃうし。 更に更に、この噂のせいで、僕は今年一杯の部活動の禁止を顧問に言い渡された。 曰く、「精神修行であるこの場に、たかだか一学年の間とは言え他のものの集中を邪魔する原因を置いておくわけにいかん」とか。「お前の所為ではないのだが、スマンな」とも言ってくれはしたけど、僕の意思は無視ですか? でも、僕としてもそれはありがたい事でもなくもなく。 ……やっぱりどうしたって学校が居心地悪いわけだから、それこそ放課後はさっさと学校から逃げ出したい訳だから。 かと言って、毎日開き直って神姫バトルを繰り返すだけのゆとりがあるわけでも無いので、学校には秘密で短期バイトでも探そうかとも思いながら、それでも僕は1時間20分電車に揺られて、平日だって言うのにエルゴまで来ていたりする。 ……バカだなぁ、僕。 今日はせっかく学校が早く引けたのに、なんだかチョット時間無駄にしてる様な。 何で休日にしなかったのか。バカだなぁ、僕。 「とはいっても先立つものも無いしなぁ……」 「ですぅ~」 懐のさびしさに僕とティキは思わず同じタイミングでため息を吐く。 なんで金欠だってのにわざわざ1時間20分強の時間を費やしてるのか。つくづくバカだなぁ、僕。 そんなに自分のことをバカだバカだといってても凹むだけなんで、気を取り直して僕は店内へと入った。 どうでもいいけど、神姫もため息って吐くもんなんだな。……ホントにどうでもいいことだけど。 「「「いらっしゃいませ」」」 店長とは明らかに違う、女の人の声が三つ、同時に発せられる。 一つはこの店のシンボル、『ウサ大明神様』ことジェニーさん。他の二人の声は、聞いたことの無い声。 と言っても、僕はこの店に来るのがまだ二度目なので、バイトの人だとしても知らなくて当然なんだけど。 一人は接客をしている女の子。僕と同じか、一つ二つ上くらい。高校生なのは見ただけで丸わかり。だって、制服着てるし。 もう一人は神姫。TYPE 吼凛。なんだか商品モデルをやってる風。うん。このハウリン、接客している彼女の神姫みたいだ。一応、距離感でそれくらいはわかる。 でもこのハウリンがアノ有名な魔女っ子神姫だなんてその時の僕には知る良しも無く。後々に思えばすごくもったいない。……写真でも一緒に取れたら式部に自慢できたのに! 「こんにちは、ジェニーさん。店長さんいますか?」 レジで店番をしているジェニーさんに話しかける僕。この前来た時、思わず『ウサ大明神様』と呼んでしまったが、彼女はどうやらあまりそういう風に呼んでもらいたくないらしい。 「お久しぶりですね。今、二階に居ますよ」 ジェニーさんはまだ二回目の僕の事を覚えてくれていたらしい。……神姫なんだから当然と言ってしまえば当然だけど、うれしかったりする。 「二階……筐体コーナーですね。でも、あれ? なんか随分盛り上がってますねぇ?」 事実、二階からどよめきとも喚声ともつかない一種異様な音がもれ響いている。 「チョットしたハプニングと言うか、イベントと言うか……」 ジェニーさんは苦笑を浮かべながらなんとも歯切れの悪い事を言う。 「? とにかく行ってみるですよぉ♪」 ティキは好奇心が抑えきれないと言う風にウズウズしている。 僕としてもそこら辺はティキと同じ気持ちなので、ジェニーさんにお礼を言うと、二階へと向かった。 二階は異様な熱気に包まれていた。 3on3の、所謂チーム戦。それがただのチーム戦なら、こんなにも盛り上がりを見せる事は無い。 まず参加者が凄まじい。 セカンドリーグで名を馳せる『D-コマンダー』と言えば、知らないやつはそう居ない。かくいう僕も、実際そのバトルを見た事は無いが、チーム戦におけるファースト昇進の壁と言われる風評を知らないわけが無い。 片や相手チーム。オーナーブースに二人いる変則マッチだけど、神姫はそれでも三姫。このメンバーもすごい。 『隻眼の悪魔』・『神速の紅眼』・『紅き眼の狙撃手』・『紅の剣客』・『朝霧の紅眼』……などと幾つもの二つ名を持ちながら結局固体名そのままの名で呼ばれることの多い隻眼のストラーフ、十兵衛。 二つ名を持たないまでもその戦闘スタイルから『ケット・シー』と揶揄される事も多いマオチャオ、ねここ。 最後の一姫はさすがにその手の情報に疎い僕だから名前まではわからないけど、それでもそのハウリンの戦闘スキルは、見ただけでその高さを窺い知れる。 「おい、ティキ…… 僕達、とんでもない時にとんでもないタイミングで来たみたいだ……」 こんなカード、早々見られるもんじゃない。と言うか、絶対お目にかかれない。 今、この場所以外のところでは。 「全てを吸収なんて、できるはず無いけど、それでも絶対に参考になるから、見逃しちゃダメだ」 「……ハイです!」 いつもにも増して真剣な僕とティキ。僕らはそのバトルに釘付けになった。 中でもやはり注目しちゃうのは、同じマオチャオであるねここ嬢だろう。基本は同じ特性を持っているわけだから、一番参考にしやすいって言うのもあるのだけれど。 迫力のバトルは終わりを告げ、僕は今サブモニターでのエキシビションとして流れてるさっきまでの試合を眺めていた。 周りはそのときの熱気のままに、バトルが盛り上がっているけど、僕はそのあまりのレベルの高さに、試合が終了したと同時に脱力してしまっていた。 格好悪いけど、腰が抜けたんだ。 そんな僕の頭の上で、上手にバランスを取って座っているティキも、その眼はサブモニターを注視していた。 エキシビションのねここ嬢を見ながら、僕は誰に向けるわけでもなく小声で言う。 「すっげー、すっげー、すっげー。 あんな挙動、参考になんないよ。あんな、『幻惑する流星』のごとき、『切り裂く雷神』のごとき挙動なんて」 多分僕は放心状態で、ティキにしてもきっと衝撃的な体験で。 でもそれでも。 きっとティキもそう思っているんだろうけど。 その地平に憬れて。 そこに立てない自身が悔しくて。 それでもそこに向かう決意を固めてる。 三回目の試合映像を見終えると、僕ら二人はお互いなにも言わず、誰にも何も告げず、大いに賑わっている店内から出て行った。 帰りの電車の中。 僕とティキ――ティキは僕のジャケットの内ポケットの中――は、バトルの余韻と、不甲斐ない自分達に向けられた悔しさに当てられたままに電車に揺られている。 「あっ!」 内ポケットでティキが声を発した。 何事かと思いコッソリとティキを覗く。ポケットの中のティキは何処か驚いたような顔をして―― 「あっ!」 そして僕も思い出す。 店長さんに、相談しようと思ってわざわざエルゴまでやって来た事を。 終える / もどる / つづく!
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1936.html
鋼の心 ~Eisen Herz~ 登場神姫の武装紹介 ~その他編~ 焔星(エンシー) 【壱式=炎(ホノオ)】 焔星の基本形態。 強力無比な【プロトン砲】を主兵装に、【レーザーブレード】や【シールドファング】、【オートガン】等で武装している。 基本的には回避主体の軽量級神姫だが、プロトン砲の火力は凄まじく攻撃力は極めて高い。 二機の【ぷちマスィーンズ】である【光阴(コウイン)】、【闇阳(アンヤン)】との連携を駆使する事で、ステータス以上の戦闘力をも発揮できる。 ただし、【光阴】、【闇阳】は、高い性能の代償として稼働時間が短い為、こまめな補給を行う必要があるが、その際の補給は、本体との接触により電力の譲渡と言う形で行われる。 その電力を生み出す為の大型ジェネレータをバックユニットに内蔵している上、プロトン砲とシールドの重みも加わり、機動性を維持する為に装甲の大部分をオミットする必要があった。 大型ジェネレータは、【ぷち】への補給以外にもプロトン砲のエネルギー源としても利用される。 【式神弐式=光阴(コウイン)】 浮遊移動を駆使する近接防御型の自律兵器。 上半身のみという特異な形態ながら、非常に高い装甲防御力と切断力の高い大鎌【デスサイズ】を有し、近接格闘戦で相手を追い詰める。 作中では使用していないが、飛び道具として双発式の【小型イオン砲】を装備している。 腕と頭部を本体内部に収納する事で球状の防御形態へ変形し、更に守備力を向上させることも可能。 高性能かつ多彩な装備を有するものの、そのエネルギー源は小型のバッテリー一つでまかなわれている為、こまめな補給が欠かせない。 【式神参式=闇阳(アンヤン)】 四足による安定性を活かした精密砲撃を駆使する砲撃支援型の自律兵器。 ある程度の連射力と威力を両立させた速射砲二門を主兵装とし、後方から焔星本体や【光阴(コウイン)】を援護する。 更に、変形する事で高速飛行も可能であり、砲撃の最適ポイントへと素早く移動することが可能。 また、飛行モード時に焔星本体を上に載せ、ボードアタックを敢行する事も出来、用途は多岐にわたる。 エネルギーの消耗が【光阴】ほど激しくないので頻度は多少落ちるものの、補給が必要なのはこちらも同じ。 【真鬼王=零】 焔星の高速戦闘形態。 従来型の【真鬼王】とは真逆に、速度と機動性を向上させる事を目的とした形態であり、焔星本体が、【光阴(コウイン)】、【闇阳(アンヤン)】と合体する事で形成される。 両ぷちとの合体により、それぞれのコンデンサを活用することが出来るようになるため、主兵装の【プロトン砲】もリロード時間が短縮され、発射間隔が短くなる。 また、【デスサイズ】、【レーザーブレード】、【オートガン】等も使用可能で、攻撃面に隙は無い。 巨大な割に装甲防御は然程高くも無いが、強化される機動性で攻撃を回避する事が出来る為、生存性は高い。 なお、【零】の高速戦闘能力は、機体に直結される二機の【ぷち】が焔星本体のAIとCSCを補助することで実現している。 【プロトン砲】 非常に高い威力を持つエネルギー砲。 榴弾砲と同様に、着弾地点で爆発を起こす性質があり、回避するのが困難な武器。 その威力、攻撃特性の代償として重量とリロード時間と言う枷を持つ。 【零】形態では【ぷち】用のバッテリーを流用する事で、リロード時間の大幅な向上を得ている。 【シールドファング】 【炎】形態時に盾となる部分を展開し、大顎として敵に食いつかせる武器。 奇襲性が高く、飛行タイプなどの脆弱な装甲ならば食い破る威力も持つが、重装甲タイプの神姫には歯が立たない。 本来は噛み付く事で動きを止め、【ぷち】でトドメを指す為の補助的な武器。 【デスサイズ】 単分子カッターを内蔵した長柄武器。 作中では使用していないが、大鎌、薙刀、長斧の三形態を使い分けられる。 切断力は凄まじいものの、少々重く扱いづらい面もある。 実は市販されている典雅の製品の一つ。 【レーザーブレード】 アーンヴァルのレーザーブレードを出力強化したもの。 威力はノーマルタイプに比べて向上しているが、稼働時間で劣り、充電に必要な時間も長い。 もちろん、威力が高いといってもカトレアはおろか、フランカーのものよりも出力は劣る。 ただし、通常の神姫相手に格闘武器として用いるならば、充分に強力な性能。 【オートガン】 【炎】、【零】、どちらでも使用できる小型火器。 通常のハンドガンとして手に持って使用する事も可能だが、脚部にマウントしたまま自動的に稼動し、発砲する事もできる。 威力は無改造のハンドガンと同じでしかないが、自衛火器としては有用であり、近接防御に一役買っている。 歌憐(カレン) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (karen001.jpg) 【重装潜水装備(メキアリル)】 目立たないものの、実はかなりの実力者である藤堂晴香の神姫。イーアネイラ型。 重装潜水装備となる【メキアリル】ではサポートマシンである【アイオール】をそのままバックユニットとして装備し、水中での機動力と攻撃力を強化している。 カレン最大の特徴は、主兵装である【オルフェウス】がギタータイプに改造されている事で、音響兵器としての性能向上に加え、そのまま近接武器としても使用可能。 特別に【エレメンタルソング】と銘を与えられているこの【オルフェウス】は、弦を爪弾く事でエッジ部分が共振を起こし、刺突のダメージを格段に向上させられる。 近接戦では、相手に突き刺したまま『演奏』する事で相手の内部(電子機器)に直接攻撃できる。 要するに轟鬼の『雷電激震』 背面ユニットで目立つ二器のサーペントは、【エレメンタルソング】に砲身を共振させる事でその効果を増幅するアンプの役目も持つ。 もちろん直接メーザー砲としても使用可能で、各種魚雷やニードルガンなどと合わせ、カレンの絶大な水中戦闘能力を支えている。 水中戦に限れば作中最強で、フブキにすら抗し得る神姫。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (karen002.jpg) 【軽装陸戦装備(メルリンク)】&【自立型随伴砲台(アイオール)】 9話で使用した軽装の陸戦装備。 本来肩装備のニードルガンを合体させ、ツインランサーにしているが武器はこれと【オルフェウス】だけ。 余談だが【エレメンタルソング】が開発されたのは大会直前なので、9話の時点では武器は普通の【オルフェウス】だった。 サポートメカである【アイオール】は、水中行動しか出来ないという制約はあるものの、水中戦では単独でも陸戦型の神姫を倒しうるほどに強力。 高い移動速度と圧倒的な火力を武器に、水中戦を制するだけでなく、VLS(垂直発射ミサイル)で陸上への支援攻撃も行える。 カレンの18番である【霧】も【アイオール】本体、及び発射されるミサイルから散布する。 天使型MMSブラック・アーンヴァル 試作開発段階のプロトタイプアーンヴァルをコピーした擬似神姫=マリオネット。 正確には神姫でもMMSでもないロボット。 旧海底資源掘削プラントで行われた戦闘(バトル)においてフブキ側の手勢として数千機が投入された。 CSCを搭載しておらず、本体内蔵のAIが司令塔からの大まかな指示で行動する方式。 もちろん性能は通常の神姫は及ばず、数で攻める物量戦でその真価を発揮する。 件の旧プラント攻防戦においては数種類のブラックタイプが確認されており、それぞれに用途が異なる。 神姫と違い柔軟な判断が出来ない為に最初から役割を分担していた物と推測されるが詳細は不明。 【TYPE/α】(写真上段) LC3レーザーキャノンで武装した空戦砲撃戦タイプ。 小回りは利かないものの、最大速度は最も早く装甲も(比較的)頑丈であった。 反応速度等に難のある擬似神姫だが、武装の威力は通常の神姫と変わらず、特にこの【TYPE/α】は突入側の最大の脅威となっていた。 頭髪はロングであり、レーザーの発熱を放出するヒートシンクの役割を果たしていた。 【TYPE/β】(写真中段) 空中格闘戦(ドッグファイト)に特化した戦闘タイプ。 上記の【TYPE/α】とは比較にならない旋回性能を持ち、射程こそ劣る物の時間当たりの総火力でも勝っていた。 手持ち武装のレールガンは後に市販される物とは違い、本体から電力を供給されている為、手首のジョイントに固定する必要があり運用には多少の難が見られる。 格闘専用のレーザーソードと防御用のシールドを一つづつ持った最もバランスの良いタイプでもある。 頭髪はポニーテールで、利便性と緊急時の放熱性能を秤に架けた結果だと思われるが、マリオネットにその様な判断が出来たのかは不明。 【TYPE/γ】(写真下段) 屋内白兵戦に対応した陸上歩兵タイプ。 装備は最も安価で、施設内に大量に配備されていた機種。 しかし、過半数を占めていた主力部隊は、たった一機の神姫に一瞬で撃破されており運用には問題点が残っていた物と推測される。 火器はアルヴォ系のSMGであり対神姫戦には十分な威力だが、特筆するべきような機構は見受けられない。 屋内での密集戦を想定してか頭髪は短く、過熱の多い武装の使用が出来なかった物と推測される。 尚、この戦いの後回収されたこれらのブラックタイプを参考にFrontLine社が開発した物が、トランシェタイプのアーンヴァルであるとも言われているが、同社から公式の発表は無い為に詳細は不明。 サソリ型MMSアルアクラン 神姫事業の先駆けであるグループK2が開発した試作神姫。 一体の神姫に極限の装甲と火力、それを支えるパワーを持たせたテストベッド機。 商品化する際の価格がストラーフやアーンヴァルに対し3倍ほどに上る為、試作段階で企画が終了している。 後にUnion Steel社が神姫事業に参戦する際、開発資料として譲渡されており同社のティグリース、ウィトゥルースの雛形ともなった。 主な武装は 【荷電粒子ビーム砲】×1 【2連装速射機関砲】×1 【電熱シザーアーム】×2 特筆するべき性能としては斥力場浮遊による滑走能力が上げられるが、これは単体では完成しておらず、バトルフィールドに予め電磁レールとして使用できる磁場発生装置が必要となる。 鋼の心本編の最終決戦場となる、旧資源掘削プラントには重要設備付近にある大部屋にこの電磁レールが予め敷設してあり、一体ずつのアルアクランが配備されている。 また、その電磁レールを利用し、主砲である【荷電粒子ビーム砲】を発射後に湾曲させる能力もあるが、滑走機能同様にレールの敷設された室内以外では使用できない。 余談だが、基本的に試作タイプの情報は他社に公開されない為、後にMagic Market社がサソリ型MMS(グラフィオス)を作成したのは単なる偶然である……。 清姫(キヨヒメ) 数多の重火器で武装し、強固な電磁装甲で身を守る巨大な神姫。 乱戦においては最強とも言われており、天海におけるランクは2。 火力の高さは言うまでも無いが、格闘能力、機動力も決して低くは無い。 非常に有名な神姫ではあるが、その実態は謎に包まれており、オーナーの正体すら定かでは無い。 一部では、イリーガルであるとも噂される。 幾度かバージョンアップを受けているが、現在(大会時)の搭載火器は以下の通り。 【3.5mm滑空砲】 主砲となる、インターメラル製の超大型滑空砲。 火力は凄まじく、直撃を受ければ如何なる神姫とてひとたまりも無いと言う、文字通りに必殺の火器。 重量がある為に取り回しが難しく、近距離では照準をつけるのは困難だが、破壊力はそれを補って尚余りある。 【1.2mm滑空砲】 副砲は【FB256 1.2mm滑空砲】と同様のもの。 腕部に内蔵されており、非常に広い射角と操作性を持つ。 威力では【3.5mm滑空砲】に劣るものの、近接戦でも使用可能である為に使用頻度は高い。 【1.0mm狙撃砲】 超長距離での主力となるロングバレルキャノン。 他の砲と同じく行進間射撃も可能だが、静止状態における精度が極めて高く、大口径の狙撃銃としても機能する。 ある程度の連射も可能で強力な弾幕を展開し、対空射撃を行う事も可能。 【0.8mm速射砲】 連射性に特化した小口径滑空砲。 清姫の弾幕の真髄とも言える火器であり、これと【ガトリングガン】の併用は極めて強力。 弾種は近接/時限信管の【榴弾】であり、対空高射砲としても機能する。 【ガトリングガン】 小口径の銃弾を極めて速い速度で連射する機関砲。 清姫の火器としては比較的小型だが、通常の神姫であれば主兵装であっても過剰とも言える程の火力である。 【6連短距離ミサイル】 左右連動で、合計6発の誘導ミサイルを発射するミサイルポッド。 短距離と銘打たれているが、通常の神姫の射程距離よりも遠くまで攻撃可能。 誘導性が極めて高く、飛行型、高機動型の神姫にとっては致命打となる。 【2連長距離ミサイル】 理論上フィールドの端から端まで届く長射程の巡航ミサイル。 威力は【3.5mm滑空砲】にも匹敵する程であり、極めて強力。 装弾数が少なめなのが弱点。 【レールガン】 電磁加速された小口径高速弾を発射する武器。 装甲貫通性が極めて高く、ジュビジーの【キュベレーアフェクション】ですら貫通する。 破壊力そのものは【榴弾】に比してやや劣る。 【スプレッドランチャー】 散弾のように拡散する【榴弾】を発射するランチャー。 比較的射程距離は短いものの、面制圧火器であり、広範囲を一瞬でなぎ払う。 更に連射も可能であり、主砲とは別の意味で凶悪な武装。 【小型機銃】 至近距離や小型目標への射撃に使用するバルカン砲。 補助的な兵装であり、威力も普通の神姫の副砲並で極立った特長は無い。 【Sマイン】 爆発し、周囲に散弾をばら撒く近距離用特殊兵装。 無差別攻撃であるため、清姫自身も攻撃を受けるが、散弾の威力は清姫の装甲で弾く事が可能である為、敵だけが被害を蒙る。 これを防ぐような重装甲の敵はそもそも至近距離まで近寄れない為、低い威力に問題は無い。 リーヴェレータ(リーヴェ) 飛行型かつ、重量級という極めて特異な神姫。 飛行速度は極めて遅く、他の飛行型はもちろん、平地であればトライクやティグリース、果てはハウリンにすら移動力で劣る事もある。 ただし、装甲はストラーフをも凌ぎ、攻撃力は極めて凶悪。 また、移動力の低さも地形の利用(悪路へ追い込む)や高度を下げながら飛行する事で加速を行い、補うことが可能。 空対空戦には向いていないが、バトルロイヤルの特性上飛行タイプは遭遇率が低く、リーヴェの装甲を貫けるだけの重火器を有さない事が殆どなので、結果として生存性は極めて高い。 主な兵装は機体下部の大型連装機銃と各種爆弾。 爆弾は【無誘導爆弾】【レーザー誘導爆弾】【燃料気化爆弾】【クラスター爆弾】【テルミットナパーム弾】等を多数有しており、彼女の真下は如何なる神姫もその生存を許されない地獄と化す。 実は重過ぎる重量をフロートで浮かして、ターボプロップで移動するという飛行船のような移動法である。 普段はお淑やかだが、バトル中は性格が豹変する。 それはもう、別人レベルで……。 何か溜まっているのかも知れない。 アーシュラ 【アトラクアナクア】 パワー最優先のチューンナップを施されたストラーフ。 天海市の神姫センターでも上位に位置する神姫の一人で、ランクは6。 最大の特徴は6本装備の【チーグル】であり、近接格闘で右に出る者はいない。 ただし、反応速度を向上させる為、思考能力を極限までカットしてしまう為、戦況判断が不得手。 過去に、「蜘蛛らしく糸を吐く能力」を付与された事があったが、自分で張った蜘蛛の巣を敵と認識し、即座に殴りかかった事がある程におバカ。 当然、正式採用は見送られた。 トリオ・ザ・サーべラス(Cerberus) 三機一組で活動するサーべラスの構成機体。基本的に三機とも装備は同一。 概要としては、ハウリンの標準装備をベースに、カスタムアップされた強化型ハウリン。 主兵装は【吠莱壱式】と【ヒートサーベル】(レーザーブレードではない)。 補助兵装として【拡散ビーム砲】(頭頂部の“耳”部分)を装備している。 ただし、【拡散ビーム砲】は出力不足で目くらまし程度の効果しかない。 機動面では、極小タイプのフローターユニットを内蔵しており、地面の上を滑走移動する事が可能で、通常のハウリンの比ではない高速移動を可能としている。 更に、装甲も充分に頑丈で、ハウリンタイプの特徴である頑強さと相まって高い耐久性を持つ。 しかし、これ程の高性能でありながら何故か戦果が振るわず、天海最弱の3機という不名誉な知名度を持ってしまっている。 三機の連携による、非常に強力な必殺技を持っているらしいが、未だ公開された事はない。 因みにオーナーは黒井三兄弟。 高校3年生の三つ子であるらしい。(黒い三年生!!) また、構成する三人のハウリンは戦闘中の呼称をα、β、γと言う記号で呼称するが、本名は別にあるとか。 鋼の心 ~Eisen Herz~へ戻る -
https://w.atwiki.jp/busou_bm2/pages/146.html
[部分編集] 最新型 文字通りのもっとも新しい神姫の事。ゲーム中ではレーネ、アイネスがよく口にする。…のだがフィギュア(現実)で考えるとレーネ&アイネスは前作の時点で「最新」ではなくなっている。(彼女らの後にゲームと同時にmk.2コンビが出ているため)フィギュアの方での(バトマスMk2時点での)最新型はエストリル ジルリバーズのバイク組。なんせ、フィギュアの発売日すら未定である。一方ゲーム内では「新発売」「新商品」と明示されているのはアーク・イーダ・アルト姉妹などで、その感覚ではアルト姉妹が最新型と言えなくもない。少なくとも新型扱いされるのは彼女らくらいである。ちなみに、バトマス神姫で最古参になるのは「情報が出た順で」考えるとフブキさん(神姫NET出身だが神姫NETが登場したのはケモテックの2人が発表されるより前のため)ただしフブキさんのフィギュア化は発表数年後とかなり後になっており、「フィギュア発売順」になるとケモテックコンビが最古参になる。 早苗さん アーンヴァルのシナリオに登場する神姫マスター永山早苗の事。目は見えないが凄腕のハッカー。一体どうやっているかは謎。相方はハウリンのリッキィ。後にはリッキィにライドオンして神姫バトルを普通にやっている様子を見ると、コンピュータ関係の仕事は電脳世界にダイブしてやっているのかもしれない。 ささくれに醤油しみちゃえ 神姫マスター時速30kmの神姫「和津香」の捨て台詞。負けた時にのみ見れる。実際、地味に痛い。「ささくれ」「ささむけ」等、なぜか和津香はこの症状の言い方を統一していない。ちなみに「ささくれ」「逆剥け」が一般的なようだが「かさもげ」「親不孝」と呼ぶ地方もある。 侍剣士武装 DLC第9号で登場した柳瀬敬之氏デザインの武装セット。バトマス未登場の神姫の武装ではなく、このゲームオリジナルの武装である。お金を払って買うだけあって、なかなかの高性能。リアパーツがないという珍しいパーツ構成をしている。神姫のステータスを大きく伸ばすリアパーツを自由に選択でき、元々優秀な性能を更に伸ばせるので、総合的にはかなり強い。この武装を入手したのなら、やはり先々の閃を使いたいところ。 サラダバー 「さらばだ」のアナグラムなのだが、空耳的にそういう風にも聞こえてしまってる。神姫関連の初出はバトロンでのムルメルティア敗北時のセリフ。今作ではメインストーリーの終盤で拝める。本当の初出は、某世紀末救世主伝説アニメのあるキャラクターが「さらばだ!!」と言って飛び降りたことから。 シーフ嫁 本作での最大のトラウマ。ベイビーラズとは違った形で、マスターを選ぶ事のできない神姫という存在の悲しい一面を示すマスターであるといえる。だ、だれかー!誰か助けてあげて!!もっとも、シーフ嫁がああなったのも、元々は夫のせいであろう。とはいえ、神姫の事を抜きにしてもやってることはあんまり擁護できたものじゃないが。…ここを読む武装紳士・淑女の諸君は、神姫とキャッキャウフフするのも良いが、リアルに影響が出ないように気を付けていただきたい。余談だが、登場時期の設定をミスしているとしか思えないほど、浄化後のヴァルハラからは言動共に浮いている。また、紹介文もかなり冷たい内容となっている。この紹介文は「ゲーム内の主人公視点(らしい)」なので、どうやら主人公の紳士具合は相当なものである事が伺える。「人間なんかと結婚するから・・・」 ジールベルン フロントライン製神姫、剣士型ジールベルン。(オブシダン)。DL神姫。彼女のフィギュア販売時のキャンペーンで付いてきた栞のデザインで話題になった。どんな栞だったのかは、このせいであだ名が「おしりベルン」になったところから想像していただきたい。電撃ムック、武装神姫アーカイブスにキャンペーンの栞の絵が掲載されているので、興味のある方はどうぞ。ちょっとお高いが。 自宅 主人公の家。棚にビックバイパーがあったり友人が叩き出されたり神姫にベッドの下を探されたりPCのモニターを破壊されたり手放したフブキさんが舞い戻ってきたりする。唯一セーブを行うことが出来る場所なのだが、セーブから戻ってくる途中でミミックに襲われることがある。データ保存のためにはミミック活動圏に出なければならない。だが、セーブできて一安心し、さて出かけるかと家を出たところでミミックに襲われることもある。 漆黒の牙 ご存じ厨二病真っ最中のマスター。神姫はイーアネイラ型のレヴィア(何気にオッドアイ)。名前の元ネタは海の怪物リヴァイアサン(仏語でレヴィヤタン)と思われる。強いマスターが近づくと左手の傷(ぜるのんはシャーペンで作った傷と推測している)が疼くらしく、レヴィアはこれを「(妾との)契約の傷」と呼んでいる。闇ハッカー()の力を持っているらしく、これを行使すればプレイヤーにも勝てる力が発揮されるらしいが、使用者への負担が大きいという理由からレヴィアに制止されている。プレイヤー側神姫の反応は様々。っていうか黒い牙って虫歯だろなお、ぜるのんいわく見た目は平凡な中坊だとのこと 柴田君 ゲーム開始時のゲームセンターに登場するマスターの一人。ゲームセンターでは最弱な為、柴田君を1発で倒してLOVE値を効率よく稼いで育てたマスターもいたりするが、クリア後のF0バトル登場の柴田君は侮ってはいけない。また、LOVE上げ時に「残り1柴田で上がる」の様な単位として扱ったりもする。ゲームでは主人公とほぼ同時期に神姫を始めたようである。パートナーはアーンヴァルMk.2のプルミエ。バトマスの仕様上、主人公に負け続ける星の下にある柴田君をけなげに支える、出来たお嫁さんである。 島田フミカネ 神姫デザイナーの一人。ローライズパンツ絵職人。手がけたデザインではスカイガールズやストライクウィッチーズが有名。神姫シリーズの「起源にして頂点」とまで言われる第1弾アーンヴァル/ストラーフから、ムルメルティア/飛鳥、ライトアーマー第1弾のウェルクストラ/ヴァローナ、バトマスのパッケージに描かれ主人公的位置付けのされているアーンヴァルMk.2/ストラーフMk.2、さらにはベルン姉妹といったフロントライン神姫を手がけており、デザインした神姫の種類は最多。その功績はMMS素体製作の浅井パパンに匹敵すると言える。 シャイニング・ナックル アーティルのシナリオを進行することで入手できるRAなのだが、一部では配信前になぜか入手していた。なお、アーティルシナリオをやっていなくとも、対戦で相手のフレンドカードからもらうという手段もある。アーティル専用RAではなく、ナックルさえ装備していれば武装レベルやLOVE値に関係なく誰でも使用可能だが、アーティルシナリオをやって彼女が身に着けたときの状況を知っていると、何か釈然としないものが・・・。全神姫において、それぞれに掛け声が実装されている。「しゃいにんぐ・なっこーーーっ!!」「私のこの手が光って唸る!貴方を倒せと輝き叫ぶ!!必殺!!シャァァァイニング!ナッコォォォーー!」と叫びなから出すと威力が(気分的に)大幅に倍増するぞ!!-虫歯-漆黒の牙 レヴィア相手に使うと、気分が盛り上がる気がしないでもない。 ジャスコ/ジャス子 (自称)ジャスティス型神姫の俗称。ここではイ○ンに統合されたスーパーマーケットの事ではない。 ジャスティス (自称)ジャスティス型神姫のジャスティス。ガン○ムではない。正確にはブラックドラゴン型ジャスティスであるが、武装状態であっても一見して龍型と言うのは難しい。名前の由来はローマ神話の正義の女神ユースティティア(英語名ジャスティス)で、この女神と同一視されるギリシア神話の正義の女神の名前がアストライアーである。些細な事だが、レザーパンツ系を装備すると、素体のグラが飛び出る事がある。 しゃらたん 紗羅檀の読み方。「~たん」という語感が愛らしい事もありそのまま別称ともなっている。単に、漢字変換がめんどくさいという本音もあったりする。 紗羅檀 アヴァンフィジーク製神姫、バイオリン型紗羅檀(しゃらたん)。DL神姫。パッケージアートの圧倒的ラスボス臭は随一で、悪魔的シルエットを持つ武装、黒檀の艶かしい光沢を放つボディは中二心を刺激してやまないが、ゲーム中では世間知らず可愛いやや天然系お嬢様神姫。もう一人のお嬢様型神姫とは、一部に「大きな」差がある。 主人公 プレイヤーの分身。ゲーム開始時にプレイヤーが名前を設定する事ができる。性別は男で、年齢は良くわかっていないが、バイクの免許を取る事ができる年齢ではあるらしい。ライバルデータの説明文およびイベントログは主人公による記述だが「とりあえずバトルしに行くかな」「人間なんかと結婚するから…」「エントはけなげでかわいいな」「これだから人間は嫌いなんだ!」などの記述が…他にも会話などを含めれば基本変人かつ神姫バカと言っていい。ライバル神姫の名前は覚えられるのに、マスターの名前は覚えられないという神姫>人間な一面もあるようだ。(前作では甚平すらたま子のマスターと呼んでいた)変わり者ではあるが、そこは主人公、非常に人気者。マスターをしている神姫達からは絶大な信頼と愛情を受け、複数の女性マスターと「イイ雰囲気」になっている。一見モテて羨ましい!と思うかもしれないが、神姫達に振り回されたり、女性マスター達と知り合ったが故に面倒事に巻き込まれたりという事も多い上に、(性格的に)厄介なマスターに執着されたり変なところに勧誘されることも。先述した女性マスター達とも「イイ雰囲気(キス責めなど)」まではいくものの、それ以上の進展はないし…。マスターとしての実力はプレイヤー次第だが、バトルを始めたのが柴田君と同時期であるにもかかわらず、あっという間に強豪までのし上がっていく実力者。まあその実力が原因で巻き込まれる厄介事もまた多く、女性マスターと知り合っても神姫バトルで勝って行っても厄介事に巻き込まれる単なる巻き込まれ体質の苦労人なのかもしれない。ちなみに、恋人がいない事を少々悔しく思ったり、むっちんプリンが好きだったり、女性からのメール呼び出しにホイホイ応じて3対1ハンデバトルをさせられたり(しかも一回や二回ではない)女性に全く興味がないというわけではないようだ。 ジュビジー プラントプラネット製神姫、種子型ジュビジー。DL神姫(DLC第6号で実装)。独特の形状の武器が特徴。同期の花子がツンドラなのと比べると、買ったばかりの頃からマスター大好きっ子な元気っ子である。 純正 1 (装備)各神姫の素体と共にデザインされた武装の事。そのため固有武装という言い方をすることもある。神姫は素体とこれとセットでデザインされていることが多いので、各神姫のモチーフを象り、キャラクター性を成している。単純に言えばフィギュアに付属している装備のこと。なおリペイント版には追加装備が付く場合が多いが、これは「リペイント版の純正装備」に含まれることが多い(リペイント版の素体はAIの思考パターンも異なる"別キャラ"になっているのが多く、設定上単なる色違いというより仕様変更版のそれに近いため)。バトマスでは、おおむね武装レベル2~3、4~5、6、7辺りの4種類が用意され(されていないものもあるが)、このうち4~5(前作最高ランク)のものと7(今作最高ランク)のものが、それぞれ専用RA、専用EXRAの発動に必要なことが多い。バイクや自動車のオプション部品のうち、製造メーカーが作ったものを指す「純正品」からきた言葉で、対義語は「社外品」2 (装備スタイル)広義では純正装備のみで武装した状態のことを指す。狭義では固有RAを使用できる武装「のみ」を装備した状態のこと。ストレスなく嫁神姫を操作できることより、見た目の整合性やキャラクター性を重視した装備スタイル。しかしどちらの意味の純正装備でも装備部位はまず全て埋まらないし、武器のパターンもかなり限られる(アーンヴァルMk.2の武器の多さが例外なだけ)ため、よほど強い拘りのもと純正縛りをしているのでない限り「ただし武装とアクセサリーは除く」と続くのが普通。前述の通り専用RAの発動には純正装備が必要だったりするが性能が微妙な場合も多く、能力に目を向けるならもっと強力な装備を追加するなりして身を固めた方が絶対的に強いのが現実である。武装神姫は組み替え玩具であるが、組み替えて「も」遊べるであり、公式側は組み替えが必須であるとはしておらず、「組み替えない自由」がある。純正縛りに必要なものは性能の不利を相手やシステムのせいにせず、腕でカバーする信念のみ。そして何より「他所は他所、ウチはウチ」の精神が大切である。 上級者 神姫愛故に普通の人生を歩めなくなった人のこと。さらにレベルが上がると浄級者とも。 上級者向け妹 ヴェルヴィエッタの紹介文で記された言葉。正しくは「上級者向けの妹」。どうしてこうなった。 ショットガン リアルでは散弾と呼ばれる、細かい粒状の弾を飛び散らすように発射する銃のこと。散弾銃。余談だが日本で本物の(装薬式の)銃を所持しようとすると、ほぼ最初はこれになる。猟銃、競技銃がほとんどだが、なかにはセミオートマチック20連発など、戦闘用としか思えない物騒なものもある。 ジルダリア プラントプラネット製神姫、花型ジルダリア。DL神姫。世に溢れる好意がダダ漏れなツンデレとは一線を画す超ツンデレだったが、バトマスではかなり投げやりな性格になっている。サイハイソックス以外は白のブラとローライズパンツのみという驚異の素体をもつが、性格が特徴的すぎることや、プラントプラネット社特有の有機的なデザインの武装がよくマッチしているためか、その露出度の高さは忘れられがちである。上記の素体デザインに加え肌色の成型色が良かったため、EXウェポンセット神姫の素体や自作神姫のベースとして重宝された過去がある。この事で需要に気づいたのか、後にキャラクター性の無い単色素体であるNAKEDシリーズが発売されている。 ジルリバーズ アフォンソファクトリー製(素体部分)神姫、クルーザー型ジルリバーズ。なかなか正しい名前を覚えてもらえない。ジルリバー「ス」ではないからな。byじるりん紹介文には「ヒール」だの「ダーティ」だの書かれているが、ゲーム中のジルリバーズ型神姫は総じていい子が多かったり、笑顔がとってもキュートだったり、バトルと無関係の時は素直に振る舞うため、ホントはイイ子的な雰囲気が強い。純正武装では胸部パーツがないというかなり珍しい装備構成をしている。イベント終盤の噛み具合は一見の価値あり。 じるりん ジルリバーズの俗称の一つ。発売前に投稿されたゲーム情報サイト4Gamerの動画でジルリバーズに付けられた名前。ダーティでクールな外見に対してあまりにも可愛らしい名前だったのでインパクト抜群。正式名称が定着しないことも相まって一般的な呼称となった。 白子 天使型アーンヴァルの俗称の一つ。今作ではMk.2も指す。 白にー 天使型アーンヴァルMk.2俗称の一つ。白=アーンヴァル にー=Mk.2(に)。白いニーソックスではありません。 新川洋司 「メタルギア」シリーズで有名な小島プロダクションのアートディレクター。今作オリジナル神姫ジャスティスとミミックのデザインを手がけている。デザインしたミミックやジャスティスが?????製という扱いなため、神姫メーカーは設定されて無いのかもしれない。デザインした神姫の声は某アニメキャラ(キュ○ムーンライト)からとか妊婦型神姫とかフィギュア用のボイス付き神姫とか、インタビューで色々上級者な発言をしている。 神姫 1:(共通)全高約15cmの美少女型ロボット。このうち、武装し神姫バトルに参加しているものを「武装神姫」と呼称しており、すべての神姫がバトル用に設計され参加しているわけではない。神姫とはMMSを使用していることと、そのMMSは玩具のサイズが1/1であることが絶対であること以外は設定が自由とされている。ゆえに各オフィシャル作品間で戦闘システム、神姫の知名度などに差異があり、作品によっては(「武装神姫 Moon Angel」など)神姫を破壊、人間を殺傷できるレベルにまで火力が上げられている神姫もある。ライドオンして云々というシステム設定も基本的にはこの「バトルマスターズ」というゲーム作品に限っての話である。2:(本作における神姫)マスターの年齢層、プロローグの語りや大会規模などからかなり普及しているような印象を受けるが、作中のニュースや一般人の反応を見る限り、大々的に宣伝されて流通・普及しているわけではなく、あくまでサブカルチャーのひとつで「誰が持っていても別段恥ずかしい事はないが、いつどこにでもあるという訳でもない」物として扱われるに留まっている様子。ただし、マスコミの報道解説は前提として視聴者がそれを全く知らないことを想定して構成されるため、作中の実際の普及率がどの程度に設定されているのかは量りかねる。 神姫イヤー/神姫アイ 神姫マスター山県みちるの神姫 薫 の台詞中の単語。イーアネイラのセリフにも登場する。それほどまでに神姫は高いスペックを持っているという事の裏づけ…のはずだが、アルトレーネの発言であったり、犬養三兄弟を見る負荷に耐えられない発言があるなどと色々と疑問が残る。マオチャオ型曰く「マオチャオ型の神姫イヤーは地獄耳」という事らしいが、メーカー間で性能差があるのかは謎。 神姫センター バトマスでは、実際に行ける場所としては登場しないものの、よく話題に挙がっている場所。神姫がハードワークで倒れたり、おかしな挙動をしたりするときに、よく「神姫センターに行って見てもらおう」という台詞が出ている。神姫にとっての病院のような場所、もしくは現実世界でいえば携帯が故障したときに持ち込む直営店のような扱いかと。 神姫道/神姫魔道 何かしらのきっかけ(ゲームにしろ漫画にしろ)により、神姫(フィギュア)を購入したときから始まる果てしなく長い道。『神姫之道は玩具道、玩具の道は修羅の道。ひとたび踏み入らば、戻る道なしと心得よ』 神姫NET バトロンやジオラマスタジオを運営していたコナミの公式サイト。2012年1月31日に閉鎖された。 神姫破産 神姫のために金を使いすぎて貧乏になること。発祥はおもちゃ板の神姫スレ。 神姫メーカー 神姫世界における神姫開発・販売を行う企業の事。フィギュアのデザイナー1人1人に設定されており、フミカネ神姫=フロントライン製神姫のように対応する。設定ではもともとおもちゃメーカーだった(AIP:ミリタリートイ)企業以外にもいろんな業界から参入しているらしく、元楽器メーカー(アヴァンフィジーク)、元ITセキュリティ会社(パンドア)などが存在する。メーカー名はデザイナー本人からとられたもの、デザインされた神姫の傾向からとられたものなどがある。現在、?????扱いのミミックたちを除きほぼすべての神姫には(コミックのみ登場の神姫であっても)このメーカーが設定されている。 神姫メモリー 神姫アイ同様、みちる 薫の会話中に出てくる単語。アルトレーネ型のメモリーは最高級、マオチャオ型のメモリーは鳥頭でとっても優秀だとか(共に自己申告)。他の神姫の場合は不明。 神姫ライドシステム バトマスのメインとなっているシステム。2040年に実装され、マスターと神姫が疑似的に一体化し、意のままに操作できるというもの。 神姫労働 高額商品でもある神姫が毎月のように発売されるなどの状況により生じる「神姫を買うために働いている」状態のこと。基本再販が絶望的な玩具であり、組み換え要素もあるため、人によっては数セット買う(≒多々買い)という発想になりやすいことから生じる。 神宮司 八郎 ゲーセンで出会う神姫のマスターにして刑事。相方はアーンヴァル型のアトラ。出番は少ないながらも前作・今作共にストーリー部分にも登場する。神姫好きを自称しており、仕事をサボってまでゲーセンにバトルしに来る程である。それでいいのか公務員……。なんと小説『武装神姫 LOST DAYS』の主人公に抜擢された。しかし今のところ後ろ姿はあるものの顔は公開されていない。部下の穂波は挿絵で顔出ししたのにである。神宮「寺」ではなく神宮「司」。 神生 しんせい/じんせい 人間における「人生」を指す言葉の神姫版。らしい。一部のツガル型にはこれが5回以上あるようである。 スタジオルーツ 武装神姫世界における神姫製造メーカーのひとつ。ツガルのメーカー。 ストラーフ フロントライン製神姫、悪魔型ストラーフ。旧ストラーフを指すが、バトマスではストラーフMk.2の事を指すことが多い。アーンヴァルとは違って、両者は性格が全く異なり、旧ストラーフは小悪魔的な印象を与える言動であるなど別物な為、混同に注意したい。(ゲームなどでの旧ストラーフの性格は小悪魔的なものが多く、本作でいえばアイネスのそれに近い)ちなみにストラーフ(cTpax)とは恐怖を意味するロシア語である。これに限らず、ストラーフ・ヴァローナの名前や武装名はロシア語由来のものが多く、ヴァローナはカラス、グリーヴァはたてがみ、といった感じである。 ストラーフMk.2 フロントライン製神姫、悪魔型ストラーフMk.2。今作および前作に登場する旧ストラーフの正統後継機。基本はクールだが、相手の芝居にノリノリで応じたり安い挑発に乗ったりと乗せられやすい。またマスターの無茶な頼みも断り切れない。初代がボクっ娘のイタズラ好きなので、「誇り高き悪魔型」という言葉が虚しく響く…。大地さんのハーデス、千歳のリリス、さらには「Moon Angel」に登場した02のように、ライバルの神姫として登場することが多いのは、悪魔型の宿命であろうか。 ストラーフMk.2ラヴィーナ ストラーフmk.2のリペイントver。ラヴィーナはストラーフと同じくロシア語で、「雪崩」を意味する。その名が示すとおり、カラーが黒メインから白メインに変更されてイメージが激変。素体に真っ赤なタイ、武装にはこれまた真っ赤なマフラー型のセンサーが加わったことで、まるで正義の組織の隊員のような雰囲気を醸し出している。基本AI設定はノーマルモデルに比べるとやや素直になり扱いやすくなっている反面、戦闘時においては積極的に攻める傾向があり、秘められた攻撃的な性格を垣間見せる。 ストライクウィッチーズ 代表的な神姫デザイナーである島田フミカネの代表作。現在、OVA1シリーズ、TVアニメ2シリーズがあり、2012年3月に新作劇場版が公開予定。第二次大戦期の戦闘機を模したユニットを足に装着した「魔女」達が、異界からの怪物と人類の存亡を賭けて戦う壮大で骨太なドラマ。そしてその「魔女」達が萌える美少女揃いという狙ったものである。神姫とデザインが似てる(特に飛鳥)と言われるが、ぶっちゃけデザイナーが同じだもの。仕方ないね。余談だが、同じく島田氏の関わったアニメ「スカイガールズ」はキャラクターがMMS化されているが、こちらについてはMMS化されず仕舞い。一説では、版権を持つ角川とコナミが揉めたためとも言われているが、真相は闇の中である。 ストラダーレ 電撃ホビー館で通販限定で発売された、アークとイーダのリペイント版に付けられた名称。ストラダーレとはストリートを意味するイタリア語。ホロモゲーションモデルなど、レーシングマシンの市販バージョンという意味で車名に冠せられる場合が多い。フェラーリやランボルギーニ等、イタリアのス-パーカーの車名によく使われる。このアークとイーダも、レーシングマシーンという位置づけのオリジナル版に対し、それを公道仕様にした市販モデルという設定のようである。両方ともベースカラーはパールホワイト、黒、クリアレッドと共通のものとなり、武装のペイントやマーキングも全てリニューアルされている。そのカラーリングから、警察仕様と呼ばれることも。余談だが、対義語の競技(コンペティション)を意味するイタリア語はコンペティツィオーネで、市販車を改造したレーシングバージョンという意味で車名に冠せられる場合が多い。 スナイパーモード ランチャーでチャージ射撃時にRボタンを押すと画面にクロスヘアが出現しスナイパーモードになる。ちなみにスナイパーの語源はスナイプ(タシギ)という鳥を撃ち落とす技術を持つ射手の事で、そこから遠距離の難しい狙撃を行う射手をスナイパーと呼ぶようになった。 スリルドライブ イーダ専用レールアクション。アークのロードファイター、ジルリバーズのヘリッシュクレイドルと並んで轢逃げアタックとも言われる。イーダがお嬢様でなくお嬢様「型」と称される所以のひとつ。華麗さってなんだろう…。 正義 ジャスティスの俗称の一つ。 ゼルノグラード アームズインポケット製神姫、火器型ゼルノグラード。死亡フラグメーカーにして武器マニア。最近リペイントが発売された。専用RAは前作と比べて武装枠の制限が緩和されたが、相変わらずショットガードすらなくハンドガンなどの一撃で容易に止められてしまうためやや扱いづらい。 ぜるのん/ゼルノン 火器型ゼルノグラードの俗称の一つ。 先々の閃 読みは、コナミによると「センセンのセン」という。剣道(その他「道」と付く武道でも用いるようだ)の用語が元ネタ(先の先、又は先々の先、先前の先。機先を制し相手が動く前に一太刀浴びせる(要約)事)だという。 F1チャンプである竹姫葉月が使用するRA。入手には『オールバトラーMk2』『不撓不屈の証』『百折不撓の証』の3つの称号を獲得しなければならない。条件は厳しいが、見た目がかっこよいのでこれを目指し奮闘するマスターが後を絶たない。 素体 もともとは、神姫の胴体部分のことをさしていた。頭部(コアユニット)およびCSCと素体を組み合わせて自分好みの神姫を製作する、という設定。その辺はバトロンではゲームに用いられているが、複雑になるためかそれ以外では設定のみになっていることが多く、バトマスでもオフィシャルショップの記述でも判る通り、頭部、CSCと胴体をワンセットにして素体として販売している。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1551.html
神姫ちゃんは何歳ですか?第二十九話 奇跡、偶然、それとも…? 書いた人 優柔不断な人(仮) 『新年、明けましておめでとう御座います』 といった挨拶も終わり、特にする事も無く家でゴロゴロしている俺達 去年の正月はユキと二人だけだったのだが、今は観奈ちゃん、皐月、水那岐、ミチル、ムツキちゃん、花乃ちゃんにひじりん、そしてティールにファロンとかなりの大所帯となっていた 親父が遺してくれたこのやたら大きい家に感謝しないとな 台所で片づけ物をしているユキと水那岐とティール リビングでお笑いの特番を見て笑ってる皐月とムツキちゃんとファロン ノーパソを広げ、なにやら難しい顔をしながら打ち込んでいる観奈ちゃんとミチル 「お、観奈ちゃん。宿題?」 訪ねてみる俺 「ケンシロウ、宿題なぞとっくに終わってるぞ」 「あれー?んじゃ?なにやってるの?」 そんな観奈ちゃんの返事をわきで聞いていた皐月が振り返って訪ねてきた。どうやら番組の方はあまり好きじゃない芸人になったようだ 「次の大会の日程がズレるかもしれないとの事なのじゃ…」 街場の小さな大会なら日程が変更になってしまう事も少なからずある が、観奈ちゃんが出るような規模の大会で変更になるなんて事は滅多に無い 「あー!この前あった事故のせいじゃない?」 「あの事故か…」 「年末の大会のフィールド陥没事故の影響じゃな。検査を行って安全性が確認されるまで設営工事が中断されるとの事じゃ」 リアルフィールドで行われるリアル戦でのフィールド崩壊事故は、実は結構発生している 勿論、ビル破壊程度の損壊程度ならば想定内のことだが、床(ここでいう床とは、フィールド基部の事)が抜けたり、防護スクリーンが割れたりといった本来壊れないように作ってある物の事である 「あの事故って、手抜き工事が原因だったってニュースで言ってたわよね。しかも隅っこの方がちょっと沈下しただけだったのに…」 「仕方無い事じゃ。万一その手抜きでもっと大きな被害が出たら大変じゃからな」 「被害って…あっ!ごめん…」 観奈に謝る皐月 実は観奈はその手抜きが原因でフィールドそのものが崩壊し、ミチルが中破・対戦相手は再起不能になるという事故に巻き込まれた事があった 「皐月殿が謝る事では無い。それより、これで延期してしまうと、わらわのような学生オーナーはともかく、社会人オーナーで参加出来なくなる者が続出してしまうのが…」 と話してると、ファロンが割り込んできた 「え?ミチルかーちゃんって、バトルするん?」 「そうなのだ。こう見えても日本でもトップクラスなのだ!」 えっへんと胸を張るミチル 「すげー!見てみてぇ!」 「私も見てみたいです」 ふと気づけば片づけ物が終わったのか、ティールも戻ってきていた 「ふむ、それならこの間の大会のが、コレに入ってるぞよ」 ついっとノーパソを指す観奈ちゃん 「あ、それならテレビに繋いで見ません?」 「いいのか?この後『果糖機関』が出てくるぞ?」 「う…いいんですっ!可愛い娘の為です!…あとでルンルン動画で見ます…」 グっと拳を握り、涙しながら言い切る皐月 「…アップされるといいな」 「ありがとう、皐月ママ」 「さっすがかーちゃんだぜ!」 という訳で、俺達はこの前の大会でのミチルの闘いを鑑賞する事になった 「すげーミチルかーちゃんすげー!」 「ママ…すごい…」 相手の神姫は、自分が何型かわからなくなる程の重武装を施し、的確な弾幕を張って主導権を握るタイプだったようだ さすがのミチルもこの防御を突破するのは困難を極めたようだが、リロードの為にわずかに弾幕が薄くなった瞬間を狙って急接近し、空牙を叩き込み勝利した 「あたいもバトルしてみたいなぁ…」 「私も…」 やはり武装神姫の本能なのか、二人共バトルに興味があるようだ まぁユキやムツキちゃんみたいにバトルに興味無い方が珍しいのだが 「んじゃ、明日『エルゴ』に行ってみるか。二人を日暮さんにも会わせたいしな」 「「わーい」」 「…そう…ですね…二人を…見れば…日暮さんも…きっと…喜んで…くれます…」 という訳で、俺達は明日、エルゴへと向かう事にした 一方、皐月は 「…一体、相手神姫は何型だったのかしら?」 と首を傾げていた 「いらっしゃーい…あ、香田瀬さん。あけましておめでとうございます」 エルゴに来た俺達を出迎えてくれたのは、うさ大明神様ではなく、秋月兎羽子さんであった …まぁ同一人物なのは知ってるけど、皐月達には内緒だ 「あ、兎羽子さん、明けましておめでとうございます」 「やぁ香田瀬さん、今年も宜しくお願いします」 「こちらこそ、宜しくお願いします」 奥から出てきた日暮さんにも新年の挨拶をする 一通り挨拶が終わった所で 「この子達があの二人か。えーと、ティールちゃんとファロンちゃんだっけ?」 「ああ、そうだぜオッサン」 「あの…何で私達の名前を知ってるのですかおじさん?」 グサグサっと、何かが刺さったような音がした気がした 「香田瀬さんから、二人が無事に起動したってメールを貰ったのですよ。その時に名前も教えて貰ったんです」 なにやらヨロめいている日暮さんに代わって兎羽子さんが答えてくれた 「…しかし、二人とも無事起動してなによりだ…」 どうにか立ち直り、二人をマジマジを見つめる日暮さんは 「あの…恥ずかしいですからそんなに…」 「ん?なんだ?あたいのないすばでぃにメロメロなのか?」 恥ずかしがるティールと、大きなの胸を揺らすファロン 「あ、ゴメン」 と顔を赤くしながら目線を逸らす日暮さん 「ダメですよ。女の子をそんなにジロジロ見ちゃ」 「なんか兎羽子さん、怒ってません?」 「いや…二人の素体が、通常のとも白雪系とも違うみたいだったからつい…」 さすが日暮さん。一発で見抜いたようだ 「残念ながら、素体の方は殆どダメだったから、タブリスに換装したんですよ。本当は出来るだけ残しておきたかったのですが…」 「タブリス!これが!新型の!」 タブリスと聞いた瞬間、日暮さんは再び二人を凝視した 「あの…恥ずかしい…」 とモジモジするティール 「やっぱアタシに興味があるのかオッサン」 と色々ポーズを取り始めるファロン 「すげぇ!こんな滑らかに!可動範囲もこんなに!」 うーむ、色んなポーズを取る丑型神姫とそれを見て興奮する男 分かっていてもちょっとアレな光景だ 「ほーら、こんな…あ」 ぽろっ さすがに無茶なポーズを取りすぎたせいか、インナースーツから胸がこぼれてしまった 「おおっ!」ぶはっ! 今まで『タブリスという製品』としてファロンを見ていたがのに急に『女の子』としての面を見せられた日暮さんは、鼻血を吹いてひっくり返ってしまった 「なんだオッサン、純情だなぁ」 腰に手を当て、カラカラと笑うファロン 「だ、ダメだよファロンちゃん。女の子なんだからもっと慎みを持たないと」 慌ててユキが窘めるも 「いーじゃん、減るモンじゃないし」 とまるで効果無し ユキがスーツ上げて胸を納めるも、ファロンが胸を張ってる為、再び露わになる 「…こりゃインナー買い換えないとな。兎羽子さん、もう少し大きなスーツあるかな…?」 「え…あ、はい」 なんか兎羽子さんが羨ましそうな顔をしてたのは気のせいだろう …たぶん 「んじゃユキ達はティールとファロンの服を見てやってくれ」 「え?私も?ファロンのだけで良いのでは?」 「ティールだってユキ達のお下がりだけじゃなくて、自分の服が欲しいだろ。行って来い」 「は、はい!」 嬉しそうに返事をするティール ユキ達がティールとファロンの服を選んでる間に俺は日暮さんと話をする事にした 「…それじゃあやっぱり、素体はほぼ全損だったのか」 「ええ。素体中枢も26・37チップが逝ってましたので交換を。あと8・16回路に損傷があったので修理を」 「よくまぁそんな所を直せるもんだ」 「…それと、奇妙な事があったんです」 「奇妙な事?」 「あの子達、覚えてるんですよ、あの事を」 「あの事って…まさか!」 「視覚回路は繋がってませんでしたからおぼろげではありますが、事故の事を知ってます」 「そんなバカな!CSCも入ってない、電源さえも入ってない状態でか?」 「…電源はありました。あの子達をボロボロにした家庭用電気が。それで一時的に仮起動したのだと思います。その時に『本能的』に致命的なダメージを受けないように自ら回路を切断し、重要チップを保護したと考えられます」 「…信じられん…」 「壊れた回路の先にはCSCシステムがあります。もしそこに、回線内から高電圧を受けてたら…」 「完全に、終わりか」 「…今回の事は、EDENも興味を持っています。単なる偶然とかで片づけるには納得出来ない点が多すぎます」 「だろうな」 「ですので、この事は内密にお願いします」 「だったらなんで俺に話したんだ?」 「…日暮さんも知りたいでしょうから。何故彼女達が助かったのか。それに貴方も当事者です。聞く権利はあります」 「そっか、ありがとな。聞かれなきゃ言う必要も無いだろうに」 キャッキャと店内を物色している彼女達を見ながら、俺達は暫く話を続けた 服を選んでいたはずだったが、いつの間にか武装コーナへと来ていた 「うへーっ、イッパイあるなぁ」 感嘆の声を上げるファロン 「パパの部屋よりもたくさんの武器があるんですね」 とティール 「そりゃ、お兄ちゃんの持ってるのは研究用のだけだから、お店とは比べられないよ」 「あっちに試用コーナーがありますね」 とムツキちゃん 「二人とも、試してみるのだ」 何時見繕ったのか、いくつかの銃や剣の試用品をカゴに入れたミチルが言った 「「はーい」」 試用コーナーでミチルから剣を渡され試し振りをするティール 「とりゃぁ~」 可愛らしい声とは異なり、なかなか鋭い剣さばきを見せるティール 「うわ~っ、ティールちゃんすごい~」 と喜ぶムツキとは異なり、難しい顔をしているミチルとユキ 「よっしゃ。次はあたいだな。せいっ!はっ!」 渡された短銃をビシッと構えるファロン 「きゃ~!ファロンちゃん凛々しい~!」 とまたしても喜ぶムツキと、またしても難しい顔をしているミチルとユキ 「…どうしたんですか、二人とも?」 ムツキは怪訝そうな顔をしているミチルとユキに訪ねる 「うん…悪くは無いんだけど…なんか、ね」 「まだ基本プログラムだから…だけじゃない?…なんか違和感があるのだ」 ユキとミチルだけでなく 「ですわね。基本プログラムは直ってるはずなのですが…」 「なーんか、ピっと来ないんだよねー」 花乃と火蒔里までもが首を傾げてる 「もしかしたら…」 とミチルが言いかけたその時 「お前達、何をしている?」 と声をかけられた 声のする方を向くと、そこにはセイレーン型神姫がいた 「何って…服を選んでるついでに武器を見に…」 「キャッキャウフフ仕様の連中が、武器を見てどうしようって言うのだ?なんだそのヘッピリ腰は?」 「ふ~ん。あたしを見てキャッキャウフフ仕様とは」 「お前なんか知らん。ここでは見かけない顔だな。悪魔型は口が悪いというのは本当のようだな…なんだその笑いは」 少なくともファーストクラスでは見かけない彼女。それなのにミチルを知らないという理由は 裏バトルで馴らしている為に、表での高LVランカーのミチルを倒して名を上げようとして知らないと挑発している まだ始めたばかりでランキングまで知らない のどちらかである ミチル程になれば、見れば相手がどの程度の実力があるかは大体分かる。彼女は後者だ セイレーン型の口調に失笑するミチルに、当のセイレーン型ご立腹のようだ 「き…き…貴様ぁっ!」 今にもミチルに殴りかかりそうなセイレーン型。すると 「エル、何を騒いでいるの?」 とまた別の声がした 「あっ、リーゼ…」 セイレーン型-どうやエルと言うらしい-が声のする方へと振り返る そこには人魚型神姫が居た 「いやコイツラが試用コーナーを占拠してたから…」 そう言われ辺りを見渡す人魚型-リーゼ- 可愛い服を着た天使型と猫型。微妙に武器を持つ手が様になってない丑寅。そしてあきれ顔をしている悪魔型 「…全く、愛玩用にコーナーを占拠されたぐらいで騒がないの」 「む、むう…その通りだ。すまん、リーゼ」 「判ればよろしい」 リーゼに頭を下げるエル 「ってちょっとまて!」 そんな二人を怒鳴りつけるファロン 「あら貴方達、まだ居たの?」 「謝るんあら、あたい達にじゃ無いのかよ!」 「エルは『愛玩用に場所を占拠された程度で騒いで私に不愉快な思いをさせた事』を謝ったのよ。貴方達愛玩用に謝る事なんて、何もないでしょう?」 「ムッカー!なんだコイツ等!大体アタシ達は愛玩用じゃねぇ!」 「あらあら、とてもそうには見えませんけど?特に貴方の銃裁き、まるでなってません事よ?」 「そんな事言っても、私達まだ起動したばかりで、初めて武器を持ったのですから…」 ティールもおどおどしながらも抗議の声を上げる 「基本プログラムだけでももうちょっとマシな動きをするだろう。お前達どっかおかしいんじゃないか?」 エルのこの言葉が、二人を完全に怒らせた 「な、な、てめーら!あたい達だけじゃなく、親父とかーちゃん達までバカにしたな!ぜってーゆるさねぇ!」 「そうです!パパとママの悪口なんて、私、許せません!」 「な、なんですか貴方達は…で、許さなかったらどうするつもりなのです?」 二人の気合いにちょっと驚きながらも平静さを装いつつ訪ねるリーゼ 「てめーらに、決闘を申し込む!」 続く…
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1069.html
第09話 「友人」 草リーグでの初陣を勝利で飾ってから約半年。 俺とルーシーは3rd・2ndと公式順位を上げて行き、いつの間にやら最高ランクの1stリーグに籍を置いていた。 フィールドの状況と相手の能力を早い段階で把握するルーシーの戦術が功を成したおかげで、とんとん拍子の三拍子…というほど簡単ではなかったにせよ、デビュー半年で1stというのはかなり早いそうだ。 まぁ世の中には、たった3ヵ月で1st入りしたっていう鶴畑コンツェルンの次男坊みたいなのもいる。 俺自身は戦った事もないし、彼の試合も見た事がないのでどんな人間かは知らないが……さぞ凄腕なんだろう。 神姫の世界は広いぜ。 正直そう真面目に取り組んでいたわけでもない俺みたいなのがこんな上位にいていいんだろうかと思う気持ちが大半なんだが……ここは相棒の頑張りに対する正統な見返りってもんだろうと納得してる。 で、今日も今日とて近所の中級センターに足を運んだのだが…… 「んおぉう!? そこにいるのは我が盟友ではないかッ!」 「よう上等兵」 「ぅワガハイは大佐であるッ! 勝手に降格するなァッ!」 この男は大佐和軍治(おおさわ・ぐんじ)…記念すべき(?)俺たちの初戦の相手。 どこぞの大学で『ミリタリー研究会』の会長をしているらしく、あだ名は「大佐(たいさ)」だそうな。 相変わらず地味なんだかカラフルなんだか解らん服装に加えてバカ声張り上げるもんだから目立つこと目立つこと。 「まったく……同期の桜たる貴様でなければ上官侮辱罪で投獄しておるところだぞッ!」 『お前は同期でもないし上官でもない』というお約束のツッコミはしない。 この半年でツッコミ疲れたから。 「しかしいつも思う事ではあるが、我が初戦の相手がいまや押しも押されぬ1stリーガーとは、ワガハイも実に鼻が高い!」 俺とまったく同じ日に神姫デビューしたコイツは、今も草リーグや3rdリーグにいる。 理由は……まぁ色々と。 別に俺自身、高いリーグに進むのがエラいとも思っちゃいないし、何より本人が楽しそうだからいいけどな。 「B3も久しぶり」 「サー・イエス・サー」 俺の言葉に反応し、大佐和の肩の上でビシッと敬礼したのはヴァッフェバニーのB3(ビー・キューブ)。 ミリタリーマニアなマスターに倣ってか、口調や態度は軍人そのものって感じだ。 「うむ、久しく貴様の顔も見ていなかったからな。 近々救援物資を届けてやろうと思っていた所だ」 「また人ン家で酒盛りする気か? 勘弁してくれ」 以前、大佐和は『救援物資の配給と戦略・戦術会議』と称して俺の家に酒とつまみを大量に持ち込んだ事がある。 まったく、大学生の宴会好きに付き合わされるのはもうこりごりだ。 「何を言うか、大体貴様の生活は不健康に過ぎる! 部下の管理は上官の務めであるからなッ!」 「一応遼平さんの生活は私が管理しているんですが」 ポツリと呟くルーシー。 『会議』の後の惨状を思い出したのか頬が引きつっていたりする。 ……ハタチも過ぎた男2人が、神姫に怒鳴られながら二日酔いの頭を抱えてデリバリーのピザやコンビニ弁当、レトルト・ジャンクフードの食器に包装、ビールやワインの空き缶、空き瓶を片っ端から掃除する姿というのは、正直言って人様に見せられたもんじゃなかった。 「ンむぅ……おおそうだ! 今日は貴様に折り入って頼みがある!」 その時の剣幕を思い出したのか、大佐和はあからさま話題を変えてきた。 「実はワガハイの大学に『ボードゲーム愛好会』なる組織が存在する。 まぁ常に最前線で剣林弾雨を切り抜けるワガハイらから見れば、所詮は盤上での不健康な遊戯に過ぎん。 それゆえ前々から意見の衝突はあったのだが……最近は連中も武装神姫に傾倒し始めたようで、何かにつけてワガハイらに絡んでくる始末」 相手の事は知らんが、性格から考えて積極的にカラんでるのは多分コイツの方だろう。 「人様に迷惑かけるなよ三等兵」 「ワガハイ悪者ッ!? というか大佐だと言っておろうが!」 「あー悪い悪い階級とかそういうの疎くてなぁ」 「それはともかく……そういう訳なので、僅かでも勝率を上げる為のアドバイスなどくれると助かるのだが」 「後先考えない特攻精神を抑えるだけで、勝率はだいぶ上がると思いますよ?」 ルーシーの言葉に、大佐和は「何の事だか解らない」という顔をする。 「あー……お前って格闘ゲームやると必殺技だけ連発する系だろ」 「ンなぁにをアタリマエの事を。 最高の一撃で最大のダメージを与え敵を屠る! これぞ大和男子(やまとおのこ)の魂というものであろうがッ!」 「だからダメなんだっつの。 黙って見てりゃ銃もミサイルもバカスカ撃てるだけ撃ちまくるし、少しは弾数とかスタミナ配分とかペース配分とか」 「たわけッ! 弾もスタミナも切れる前に倒してしまえば事は済む! 故にペース配分などワガハイ的には不要ッ!」 「倒せてねぇからアドバイスしろったの寝言かコラ」 「遼平さん、どうどう」 ルーシーの言葉に、少しクールダウン。 ……ったく、コイツの大鑑巨砲主義は何とかならないのか。 話は戻るが、大佐和が勝てない理由は正にこれ。 デビュー以来まったく変わらない特攻スタイル……何しろ、しばらく隠れたり逃げ回ったりしてれば勝手に弾切れ起こして接近戦しか出来なくなる。 そうなったらこっちの飛び道具を撃ち込んでKOってなもんだから、今じゃデビューしたての中学生にすらボロ負けする始末。 これで自分の戦術に問題があると気づく素振りすらないんだからどうにもならない。 「相手を見てからアレコレ戦法を変えるなど卑怯奇天烈摩訶不思議! 真の戦士、真の勇者とは、けして己の信念を曲げぬ者にこそ与えられる尊称なのだッ! 違うかァB3ッ!?」 「サー、コマンダー」 「B3、お前アレだぞ? 自分の主人だから仕方ないのかも知れんが、世の中には『言ってやる優しさ』ってのもあるぞ?」 「仕方ないとはナニゴトかっ!?」 ふと見れば、周囲のお客さんたちがこっちを見てくすくす笑ってる。 違います。 僕ら芸人じゃありません。 アンコールとか言われても困ります。 ちなみにルーシーはあまりの羞恥に耐えかねて俺の服の中に入ってしまっている。 ……マスターを見捨てて逃げるなよ。 前話「初戦」へ 『不良品』トップページへ 次話「予約」へ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2307.html
アスカ・シンカロン04 ~審寡~ 「おかしいぞ」 本屋を出た帰り道に立ち寄ったのだ。 繁華街の一角だった事も確か。 なのに。 「無い」 いつも通る道の何処にも、件の骨董屋は見つからない。 「無い訳無いだろう!?」 昨日の帰り道は、特に意識しては居なかった。 それは逆に言えば、何時もと同じ道を通ったからだ。 「なのに、なんで何処にも無いんだよ!?」 繁華街の入り口まで戻り、神姫センターを通って、昨日立ち寄った本屋へと辿り着く。 そして、その帰り道に古びた建物を見つけた筈だった。 「左の方だったんだ、間違いねぇ」 「北斗ちゃん、そっち右なんだよ」 「……」 「……」 「い…、いいんだよ。『こっち』側なのは確実だ!!」 本屋から繁華街の入り口まで戻る道を辿る。 右側と、念の為に反対側も確認しながら、ゆっくりと歩くが、該当する建物に巡り合わぬ内に、繁華街の入り口まで戻ってしまった。 「無いんだよ」 「んな訳無ぇ」 肩の上に腹這いになりながら寛ぐ明日香に、北斗は余裕の無い声で返す。 「なんで無いんだ。この通りなのは絶対に確実だ!!」 「あのさぁ、北斗ちゃん」 「んだよ」 「神姫を取り扱っているお店なら、神姫センターで聞けば分かるんじゃない?」 「……」 ぽん。と一つ手を打って、北斗は神姫センターに向かって走り出した。 「―――無いですねぇ」 大型神姫センターの店長である女性が、パソコンで検索しながらそう応える。 「んな訳無ぇだろ!!」 「でも、この近くで神姫を取り扱っているのは、ココとパソコンショップ、それにおもちゃ屋の3店だけです」 パソコンショップは場所も違うし、独立した大型店舗でどう間違っても骨董屋に間違えるわけが無い。 おもちゃ屋は、北斗も時折ゲームソフトなどを買いに行く行きつけの店だ。そこでもない事は確実だった。 「小さな店でよ、骨董屋みたいな雰囲気なんだ。このすぐ近くの筈なんだよ」 「そう言われましても……」 流石に店長も困った顔をする。 「あの……」 「はい?」 北斗の肩の上から店長に話しかける明日香。 「個人経営の小さな店だと、ココに登録されていない事ってありますか?」 「オーナー登録は必須だし、出荷や、ユーザー管理の観点からも、本社が把握していない小売店なんか存在しないわね」 「そうですか」 とりあえず礼を言って、二人はカウンターを離れる。 しかし、これで八方手詰まり。 こうなって来ると、昨日の記憶を疑う方が正しい気もするが、それが記憶違いでない事は今もポケットの中にある、あの墨で書かれた手書きの説明書が証明している。 「それ以外の可能性ね~」 「北斗ちゃん、携帯貸してほしいんだよ」 「…? どうするんだよ」 「骨董屋さんの検索をするんだよ」 テーブルの上に携帯と明日香を置いてやると、明日香は器用に掌でボタンを押し込みながらその操作を始めた。 「どうだ?」 「う~ん、該当件数3件なんだよ。……でも全部遠いね」 「違うか」 一番近い店でも徒歩で30分以上掛かる。 候補に上げる事は出来そうに無かった。 「…狐にでも化かされたかな?」 冗談めかしてそう言った後、背もたれに寄りかかり、仰け反って転地逆の真後ろを見る北斗。 さかさまの視界に、蝙蝠型ウェスペリオーのCMが流れていた。 「…何やってるのよ、北斗」 「んあ? 夜宵?」 本来なら天井からぶら下がっているのだろうその神姫のCMとの間に、割り込んでくる見慣れた少女。 「…んあ、じゃないわよ」 肩の上に白いストラーフを載せた夜宵が、北斗のすぐ後ろに立っていた。 「…って北斗、神姫買ったんだ?」 テーブルの上で正座する明日香を見つけ、夜宵が視線を動かす。 「あ、ああ、そうだ!! 夜宵―――」 「―――マスター、自己紹介ぐらい自分で出来ます」 「え?」 明日香の事を説明しようとした北斗を遮り、明日香自身が立ち上がって夜宵の前に進み出る。 「始めまして。……私、マスターの武装神姫になりました、明日香です」 「……っ!!」 その名に、弾かれた様に硬直する夜宵。 「……お、おい明日香……」 「……………………北斗、あんた趣味悪いわよ……」 一瞬、気持ちの悪い物でも見るような目で明日香を見て、夜宵は一歩後ずさる。 「……姉さんはもう居ないって、言ったでしょ? それなのにっ!!」 「大丈夫ですカ、マスター」 夜宵の肩の上でその頬に手を置きながら、彼女の神姫、パールが主を気遣った。 「……帰る……」 「では、これで失礼させていただきまス。北斗。……それから、明日香さン……」 北斗を、そして明日香に視線を這わせてから、パールが頭を下げた。 「……北斗。……姉さんは、もう死んじゃったんだからね……。……もう、何処にも居ないんだよ……」 そう言い残し、夜宵は踵を返して小走りに走り去った。 「明日香、お前どういうつもりで!?」 「えっと、夜宵ちゃんには、しばらくナイショしようと思うんだよ……」 「…なんでだよ」 何か考えがあるらしいと悟り、北斗は声を落した。 「ほら、あのさ。少なくとも私が何で神姫になってるのか。その理由を説明できないと、信じて貰えないかもしれないんだよ」 「夜宵なら大丈夫だって!!」 「……でも、ずっとこのままじゃないかもしれないし……。夜宵ちゃんには、心配かけたくないんだよ……」 「……ぁ」 確かにその通りだった。 弥涼明日香は生き返った訳ではない。 例えば、神姫の素体に明日香の魂みたいなものが憑依したのだとしても、ずっとこのままという保証も無い。 或いは、次の瞬間に明日香の魂が消えて、飛鳥がただの神姫に戻る可能性だってあるのだ。 「だから、少なくとも。私がどうしてこうなったのかが分かるまでは、他の人には秘密にして欲しいんだよ」 「……ああ、分かった」 頷くしかない。 もしも、明日香のこの状態が長く続かないのだとしたら。 心の整理をつけた夜宵に、もう一度別離を味わわせる事も無いのかもしれない。 「……でもよ、そのまま明日香って名乗ったのは不味くないか?」 「だって北斗ちゃんには、咄嗟に別の名前で呼ぶような演技は無理なんだよ」 「……はい、出来ません。演技力ゼロです。そういう機転も利きません。ゴメンなさいでしたぁ」 「うん、分かれば宜し~んだよ」 にへへ、と笑うその顔が、生前のものと同じ事に、北斗の胸が少しだけ痛んだ。 -
https://w.atwiki.jp/2chbattlerondo/pages/180.html
項目 読み 意味 まお まお 猫型マオチャオのリペイント版のこと。電撃ホビーマガジンで第2弾デザイン担当のBLADE氏が連載する「武装神姫2036」に登場するキャラクターがリペイントVer.として登場した。フィギュアの頭部は表情や形が異なっているが、バトルロンドでのコアは通常版と同一である。故に「まお」という個体の名称よりも、水猫の方がメジャーである。 マオチャオ まおちゃお 第2弾神姫、猫型MMSマオチャオ。猫子の愛称で呼ばれる。リペイントモデルのまおは水猫と呼ばれる。名前の由来は「猫爪」の中国読み。犬型ハウリンとセットでまおりんとも呼ばれる。 まおりん まおりん 猫型マオチャオと犬型ハウリンの2体を同時に指す言葉。デザインを担当したBLADE氏がそう呼んでいる。巷では、りんまお、と呼ばれることもある。マオハウは死語。 マジョーラ まじょーら 魔法(マジック)やオーロラのように、色相を光によって変化させる日本ペイントの塗料のこと。同社の登録商標であり、由来は前述の発色に因む。武装神姫2036で「マジョーラバカ」という言葉が使われ、(マジョーラと同じくらい心ゆさぶられる程のバカの意)以来、武装神姫関連のスレでは「感動的なほど~」の意で使われている。作者BLADE氏は「仮面ライダー響鬼」のボディカラーのことを指している。 股クール またくーる 神姫の股を開いたり閉じたりして気持ちを落ち着かせること。決して卑猥な意味ではない。 マタンゴ またんご アーマー『シイタケ・シールド』を複数装備した神姫の事。人によって若干の違いはあるが大抵4個以上装備している神姫に対し使われる事が多い。他オーナーの神姫に対して使う用語ではない。場が荒れたりスルーされたりする。数回の弱体化とディゾナンスの追加により、主流からはほぼ去った。 マッシブ猫 まっしぶねこ ミッション『エクストラミッションVI:マッシブに』の相手神姫。シェシェという名前があるにもかかわらず、この呼び名のほうがよく使われる。 魔法盾 まほうたて 魔法ダメージダウンLv2を持つアーマー『マジックシールド』のこと。コナミ繋がりの某おとぎ銃士のクローバーの紋章がモデル?ちなみに魔法攻撃を受けると魔法陣が展開され、ジオラマスタジオでもこれを使用可能。 マルチ まるち アクセサリー『マルチセンサーゴーグル』のこと。多くのユーザーによって熱望されていた新型ゴーグル。そのセンサーの形や、公式の紹介でアークが装備していることから、別の「マルチ」のことも意識しているのではないかと疑われているとかいないとか。 みこーき みこーき 戦闘機型飛鳥のこと。デザインが巫女+飛行機なのでこう呼ばれることもある。 水犬 みずいぬ 犬型ハウリンのリペイント版「凛」のこと。水着ペイントの効果で水中適性が高い為。正確には湖南高校神姫研究会特製超強力耐水ペイント。 ミズキ みずき 忍者型MMSミズキ。白忍子の愛称はあまり使われず、そのまま「ミズキ」「ミズキさん」と呼ばれることが多い。フブキから派生したブランチモデルのため、外見や音声はほぼ同じの色違いモデルになっている。SF'08でラスボスとして初登場し、後にフィギュア化・データ販売も開始された。バトロンで使えるモデルは、試作型とは言語処理ロジックが異なり、わらわ言葉が特徴的。SF'08およびWF'08に登場した「ミズキ試作型」、ふくびきカウンターに居る「受付担当ミズキ」(ふくびきの人、福引の女、フクビキなどと呼ばれる)、シークレットミッションに登場する「ミズキ」は、それぞれ名前が違うことから全て別の個体である。 水猫 みずねこ 猫型マオチャオのリペイント版「まお」のこと。設定は水犬と同じ。以前は猫相手に水中ステージ(苦手)で「勝った!」と思ったら水猫だったというオチがよくあった。しかしブルマ等の実装や、そもそもの素体数の増加により、素体の判別が出来ないのも水猫に限った話ではなくなった。 味噌/ミソ みそ ミッションバトル、もしくは小ミサイルや中ミサイルのこと。前後の文脈と流れから判断する必要がある。 味噌漬け みそづけ 適正距離の修正やスキルの習得のためにミッションを何度も繰り返すこと。 緑字 みどりじ シミュレーターのマッチング時に相手が居ない場合に呼び出される、名前が緑色のNPCのこと。その時点でログインしていないプレイヤーのデータを借りている。 無課金 むかきん バトルロンドをお金をかけないで楽しむこと。また、縛りプレイの一種。フィギュア課金を含むか含まないかで議論になることがあるが、含まないことが一般的。アチ装備、GEM装備も無課金忍子で揃えるのが通。 虫足 むしあし アーマー『インセクティア・ブートギミック』のこと。 虫腰 むしこし アーマー『インセクティア・ウエストギミック』のこと。 虫羽 むしはね リアパーツ『インセクティア・リアギミック』のこと。同じ虫モチーフのリアパーツ『グラスパピヨン』のことではない。 夢魔子 むまこ 悪魔夢魔型ヴァローナのこと。軽黒子とも呼ばれる。 ムラクモ むらくも メインウェポン『天叢雲剣』のこと。読みはアマ(アメ)ノムラクモノツルギ。「むらくも」で変換しても出ないせいか、こう表記されることがある。なお「叢」は「くさむら」で変換出来る。 ムル子/ムルチー むるこ/むるちー 戦車型ムルメルティアのこと。 ムルメルティア むるめるてぃあ 第8弾神姫、戦車型MMSムルメルティア。ムル子、ムルチーの愛称で呼ばれる。名前の由来はドイツ語でリス科の「マーモット」より。 命中会議 めいちゅうかいぎ 誰かが2chバトロンスレにて「命中回避」を「命中会議」と誤って記載・投稿、ニュアンスが受けてAA、派生AAが即時作られた。→AA倉庫また、命中率10%の攻撃が連続ヒットしたりする気まぐれで読めない命中判定を揶揄して、「六体の猫子による命中会議」などと例えられる。 メギン めぎん アーマー『メギンギョルド』(旧名、メギンギョルドベルト)のこと。 メタ めた 時々の流行を分析して対抗すること。類義語は「アンチ」。元々は「高次の(な)~」などを意味する接頭語であり、本来の用法としては「メタゲーム」のように使うのが正しいが、「メタ」と略したり、動詞化して「メタる」といった形でも使われる。「デッキ」と同様にカードゲーム用語からの影響を受けているのか、時折この表現も見かけられる。 メッキ めっき ミッションやイベント等で繰り返しアチを達成していると簡単にオーナーグレードが上がるため、グレードと実力が釣り合わなくなり、安っぽくて脆い「お飾り」になってしまったことを指す。上辺のごまかしを「メッキ」、ごまかしが効かなくなり本性が現れることを「~が剥がれる」と呼び、またグレード自体が金属の名前を冠しており、語感も良いために定着したと思われる。相手を指す言葉としては好ましくないため、自虐ネタとして用いられることのほうが多い。 モナーテ もなーて アクセサリー『モナーテ・LRSSゴーグル』のこと。以前は、ゴーグルと呼ばれていた。代替のない有効な武装であったため装備している神姫も多く、それゆえに忌避される武装だったが、マルチセンサーゴーグルの実装により、使用用途によって使い分けられるようになった。 上へ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1975.html
「後始末」 ここから先はただの蛇足。 本当の意味で一ヶ月の間にあった話はもうおしまい。 何よりもう二学期は始まっていて、あの夏の一ヶ月は過ぎ去っている。 だからここから先は、本当にただの蛇足。 アタシはこの白いストラーフを親友である結城セツナに託そうと決めた。 誰よりも信頼していたし、海神を失った悲しみも焔と心を通わせた喜びも知っている彼女になら、この娘を幸せにしてくれるだろうと確信していたから。 それに、彼女の名前は刹奈を思い出させてくれる。 正直に言ってしまえば、未だ悲しみはアタシの中でしっかりと存在していて、時々その重さに潰れてしまいそうな時もあるけど、でもそれと共に思い出される楽しかった事が、アタシをまた奮い立たせもした。 あの町にいた時は、刹奈の名前からセツナを連想したものだったけど、今じゃその逆だなんて、少しだけ面白い。 「なんか踏み込めないって言うか。……壁を感じることがあるんだ。はぐらかすような、そんな感じにも見えたし。やっぱり年上って不利なのかなぁ……」 目の前でセツナはティーカップを弄びながら、気になっている年下の彼の事を話している。 まぁ、アタシが話を振ったんだけど。何事にも前振りって必要だしね。 ……確かその件の彼も、『せつな』って言ったっけ? 「具体的には、どんな?」 アタシはセツナの言葉を促すために言う。 丸々会うことの無かったこの夏の間、お互いに何があったのか話せる雰囲気が欲しかった。半ばそのために聞き始めたようなものだったんだけど。 でも「フラれた」なんて言われてしまえばそんな考えもどこかに飛んで行ってしまう。 「……なんて言うか、二人きりになることをまず避けようとする、かなぁ。友達か、神姫が必ず一緒にいる状況を作っているかな」 よっぽど思い悩んでいたのか、セツナは次々とその具体例を挙げていく。そして最後に、 「結構態度にも出していたし、遠まわしかもしれないけど口にも出して言ったんだけど。それとも男の人って、そこまで鈍感でいられるものなの?」 「うーん……そこまで行くと、どうなのかなぁ?」 少しだけ考えてみる。 少なくても、アタシならそこまで好意を寄せられたら少しくらいは「そうかも」とか考える。 夢絃みたいに、結局何も言わずに……逝ってしまっても、彼から受けた好意はしっかりと伝わっていた。 ただ、確信と自信が無かっただけで。 でも、それはあくまで女であるアタシの事であって、男である件の「せつな」君の事ではない。 思い出した心の痛みに耐えながら、アタシはセツナに言う。 「……実際の所、その彼がどう思ってるのか知らないけど、でもそれって、全部憶測なんでしょ?」 彼の行動からセツナが読み取った、彼の思惑というのは。 「まあ、ね。あくまでそういう風に感じた、ってだけ。それ以上は別に避けられているわけでもないし」 「狙ってやってるとしたら許せない所もあるけど、でもそれも思うところもあるのかもしれないし。どっちにしろ相手のこれからの出方次第だよねぇ」 あたしがそう言うと、セツナは頷く。 「ま、あんまり考えていても、なんともならないわね。この話はこれでおしまい」 確かにこれ以上考えても埒が明かないし、アタシの用件を切り出すのにもタイミングが良かった。 「で、今日は本当は何の用なの? まさかその話題だけで家まで訪ねて来たわけじゃないのでしょう?」 アタシが話を切り出す前に、セツナが話を促してくれる。 このあたりの察しの良さは、さすがと言うしかない。 「私も武装神姫やってみたいと思ってさ、ちょうど良いからってこれを注文したんだ。……だけど、これが届いた頃には、興味が無くなっちゃったんだよネ。まぁ、色々理由はあるんだけど、それは追求しない方向で」 別に隠すこと無いんだけど、この嘘で納得してくれるのであればそれに越した事はない。 そんなつもりでアタシは言った。 まぁ察しの良いセツナの事だから、嘘がすぐにばれてしまうかも、とは思っていたけれど。 そして案の定、すぐにばれたんだけど。 やっぱり嘘ついて引き取って貰うのは、フェアじゃない。 でもやっぱり、全部話す事は出来なかった。 「正直に秘密があるって言ってるんだもん。それをちゃんと言ってくれたんだから、それで十分」 そんな卑怯なアタシにセツナのかけてくれた言葉はとても優しかった。 そんなセツナが、「ねえ、朔良。この娘が起きるの、一緒に見届けない?」と言い出す。「なんとなくだけど、この娘が起きるときに朔良が居ないといけない気がするの」と。 なんだか本当に、セツナのこの察しの良さには救われると感じずに入られない。 アタシは少し緊張して、頷いた。 初めて見る神姫の初起動はなんか感動的で、その新たな意識の目覚めはアタシの心の傷に優しく触れてくる気がした。 不意に涙が零れる。 「……朔良、今ならまだ間に合うわよ?」 アタシの流した涙の事には触れず、それでもそっと確認をとる。 親友の、その思いを受け取りながらも、アタシは首を左右に振った。 この娘の為に、アタシの為に、アタシがオーナーじゃない方がいいという意見は、あの町で話したときと変わらずにアタシの中にある。 そのアタシに小さく頷いたセツナは、オーナー名の登録後、またアタシに視線を向ける。 その視線は「名付け親にもならなくてイイの?」と聞いてくる。 アタシはやっぱり首を振った。セツナに託したんだ。だから、全てがセツナによって行われなければならない。 アタシはそう考えていた。だから、アタシはこの娘の名前も付けられない。 この娘には、アタシの痛みを負わせたくないから。 そんなアタシを知ってか知らずか、セツナは悪戯めいた笑みを一瞬だけ浮かべる。 そして 「個体名、朔。 ……貴方の名前は朔。ここに居る朔良から一文字戴いたの。大切な名前よ」 さすがに驚いた。いくらなんでも、なんて皮肉な……。いや、違う。そのねじれたおかしな偶然こそ、きっと必然。 アタシ朔良が出会った神姫、刹奈。 親友セツナに託した神姫、朔。 そんな符号に、心のそこから嬉しくなる。 こんな気持ち久しぶりで。 だからちょっとだけいたずら仕返してやった。 あの夏の日は過ぎ去り、それはもう閉じられた扉の向こう側にある過去でしかないのだろうけれど。 アタシは忘れない。 あの人を忘れはしない。 あの出会いがあったから、アタシはここに居るのだから。 なつのとびら おわり / まえのはなし
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1015.html
ep04 飛鳥ちゃんお姉様のお友達と会う 「うわぁ…」 思わず感嘆の声を上げてしまった インプットされている知識では知っていたが、実際見てみるとその熱気に圧倒される ブースには幾つものアクセスポッドとモニターが置かれ、その中では武装神姫が所狭しと戦っている 戦っている神姫達も様々な武装をしている なんか知らない装備が多いような? 私、公式武装しか知らないからな… 「あ、あのハウリン、可愛い服を着て戦ってますね?」 フリフリの大量に付いた服を着用し、杖の様な物で戦っているハウリン 一体どんな人がマスターなのだろうとマスター席を見ると… 「…同じカッコしてる…(汗」 そこには、ハウリンと同じコステュームを纏った美人さんがいた ガラガラガラッ! 突然、隣のスペースからものすごい音が聞こえ(といっても、スピーカーからだが)驚き振り向く 「…なにしてるの、あのサイフォス…だよね?」 ドリルやら杭打ち機やら持った真っ黄色なサイフォス型と思われる神姫が、対戦相手そっちのけでゴーストタウンの解体工事をしていたり 「すぱぁぁぁぁく、えんどぉ!!!」 他のスペースではお姉様と同じマオチャオ型(きゃっ♪)が電撃で相手を黒コゲにしてたり 「ふっ…こんなヤツ、倒すまでもないわ」 とかいいながらトドメを刺さずドローを重ねているストラーフがいたり 等々… 「なんか、スゴイ所ですね」 「そうだよー。みんな一生懸命戦ってるんだよー」 お姉様が私にぶら下がりながら答えてくれる 「どうだ美孤、久々に対戦していくか?」 お姉様のバトル… ファーストランカーの実力が見られるのかな…? ふとあの時のお姉様を思い出す あの冷たい目をしたお姉様… ぞくり 「ん?どうしたの飛鳥ちゃん?」 私に貼り付いていたお姉様は、一瞬体が強張った事に気付いたようだ 「いえ、なんでもありません」 「ほんとー?」 いつもの笑顔で私の顔を覗き込むお姉様 「ここの熱気に押されただけだろ?」 マスターがウインクしながら話す どうやら助け船を出してくれたようだ ですがマスター、ウインク下手ですね 「どうしたのコウちゃん?目にゴミが入ったの?」 等と漫才やってると 「あーっ!美孤!最近見ないと思ったらどこ行ってたのよ?」 突如、背後から叫び声が聞こえてきた 「あっ、こてっちゃんだー!久しぶりだねー」 「こてっちゃん言うなー!私の名前は『小鉄』だ!」 振り向くとそこにはハウリン型とアーンヴァルB型神姫がいた どうやらハウリン型の方が叫んでいた小鉄さんらしい 「すいません、姉がいきなり騒ぎ立ててしまって…」 隣のアーンヴァルB型が謝り出す 「何言ってるのよクロテン。この程度じゃ騒いだ内に入らないわよ!」 このアーンヴァルB型はクロテンさんって名前なのか… いくらなんでも安直すぎないですか …人のことは言えないかな…? 「あれー?こてっちゃん、この子は?」 「ふっふっふ。私の可愛い妹の『クロテン』だ!」 「よろしくね、クロテンちゃん。あ、この子は私の妹!」 と言ってズイっと私を前に押し出すお姉様 「あ、私は飛鳥と言います。小鉄さんと、クロテンさんですね。お姉様がいつもお世話になってます」 ペコリ 「私はこれからお世話になるのですが…宜しくお願いします」 ペコリとクロテンさんがお辞儀をする 「あらー、礼儀正しい妹さんだねー。姉と違って(ぼそっ」 「そうだよー。私と違って礼儀正しいイイコだよー(はぁと」 お姉様、そんなにこやかに言わないで下さい… 「って!そんな事より美孤!」 「ふえ?」 「私と勝負しなさい!勝ち逃げなんて許さない!」 「うん、いいよー」 挑戦状をアッサリと受け取るお姉様 「今日こそアンタを倒す!」 ビシッ!と決める小鉄さん …ん?今日『こそ?』 「おい小鉄、お前まだ美孤ちゃんに挑戦するのか?」 今まで台詞の無かった小鉄さんのマスターさんが小鉄さんに話しかける う… メガネを掛けたインテリ風なカッコイイ人じゃない ウチのマスターとえらい違い…って!私にはお姉様が… という私の無駄な葛藤を余所に話が進んでいる模様 「当たり前だ!我がライバルと認めた神姫だからな!」 「ってお前、美孤ちゃんに勝った事無いだろ? 「うっさい!今日は勝つ!」 「なんか小鉄ちゃんも張り切ってるようだし、いいんじゃないですか?」 「…まぁいいか。もし美孤ちゃんに勝てれば、ファースト昇進試験の受験資格が貰えるし」 どうやら小鉄さんはお姉様に負けてはいるものの、結構な実力者らしい 「それじゃ、あそこ空いたから、バトルしようよ!」 都合良く、待ち客の居ないスペースが空いたので、そこでお姉様と小鉄さんがバトルする事となった 「よーし、いっちょ頑張るかな」 お姉様の武装は、結構な重武装だった フブキの紫苑と紫蘭にマオチャオの鉄耳装に天舞靴、それにアーンヴァルのリアウイングにEXブースターが6本追加 武器としてお姉様の両腕に付けられたギガンテス、リアウイングには吠莱壱式がマウントされ、さらに左腕にはスラスターが4器付けられたシールドがマウントされている 最後にゴーグルを掛け、準備完了 …よく見ると、リアウイングに書かれている文字が、『01a』ではなく、『MF』をあしらったロゴマークになっている ウイングだけでなく、吠莱やシールドにも同様ののロゴが。一体何なのだろうか? 「それじゃ、いってくるねー」 と言って、アクセスポッドへと入るお姉様 少しの時間の後、モニターにお姉様と小鉄さんが現れる 「こてっちゃん、今日はガチガチだねー」 小鉄さんの装備も重装備だった ハウリン用の胸甲・心守と頭甲・咆皇に、ストラーフ用のGA4アームとサバーカ 背面のGA4アームにはシールドが二枚も装備 武装はハウリン両腕に吠莱壱式が二門も装備されている 機動を捨てた、重攻撃型らしい 「今日こそお前を倒す!」 試合開始 「まずは小手調べー」 と言いながら距離を取るお姉様 「って!相手は吠莱二門ですよ?」 お姉様正気ですか! 「わざわざ吠莱二門に撃たれに来るとは、相変わらずね!」 といいながら吠莱2門を構える小鉄さん 「遅いねー。こっちから行くよー」 お姉様は既に構え終わっていた ドシュゥ! 吠莱壱式から光弾が放たれる 「そんなの効くか!」 構えを解き、防御態勢を取る小鉄さん ドゴッ! ゼロというわけでは無いようだが、殆ど効いてないようだ 「あれれー(汗」 ダメージがマトモに与えられなかった事に驚くお姉様 「今度はこっちの番だよ!」 再び吠莱を構え、発射する小鉄さん ドシュッ! 「わわっ!」 間一髪避けるお姉様 「まだまだぁっ!」 もう一門の吠莱を発射 「きゃぁっ!お姉様!」 初弾をギリギリで避けたお姉様に2射目が襲いかかる。どう見ても直撃コースだ 「なんのぉ!」 お姉様は左手のシールドを振り回しスラスターを全開、通常では有り得ない軌道を描き攻撃を避けた 「相変わらずイカれてるな!」 「へっへーん、今度はそっち行くよ!」 避けた勢いのまま、小鉄さんへと急接近するお姉様 「私に接近戦だと?ふざけるな!」 近接レンジへと入ったお姉様に、吠莱を鈍器替わりにして殴りかかる小鉄さん ブン!ブン! 「そんなの当たらないよ!…っとと」 吠莱の2撃を避けた所に今度はGA4アームが振り下ろされる 「なんの!」 再びシールドを振り回し、コレを避ける 「ふっ、掛かったな!」 「え…?きゃっ!」 ドガッ! 避けたと思った所に、今度はサバーカの強烈なキックが入る 吹き飛ばされるお姉様 「コレでトドメだ!」 吠莱を2門構え、お姉様をロックオンする小鉄さん 「お姉様!危ない!」 ドン!ドン! 光弾が放たれる 「甘いよ!まだまだ!」 ゴォッ! 背面ブースターを吹かし、回避するお姉様 「ちぃっ!避けられ…しまった!」 なんとお姉様は吠莱を回避しただけなく、そのまま小鉄さんへと突進していった 「はいぱー☆ねこきーーーっく!」 ごすっ! 攻撃後の僅かなスキを突いたお姉様のキックが、小鉄さんの胸にヒットする 「ぐはぁ!」 そのままクルクルと飛ばされる小鉄さん 「アイタタタ…ちょっと効いたかな…しまった!美孤は?」 体勢を立て直したものの、お姉様を見失ったようだ 「左だ小鉄!早く逃げろ!」 「えっ?」 慌てて左を向く小鉄さん しかし、お姉様は既に長距離レンジへと飛んで行き、吠莱を構えていた 「いっくよー!プラズマショットー!」 バシュゥ! 派手な電光を撒き散らしながら小鉄さんへと向かって飛んでいく光弾 「くっ…シールドは…間に合わない!」 小鉄さんはシールドのフィールド発生を諦め、心守の腕部とGA4アームで防御態勢を取る バチバチバチッ! 「えっ?…きゃああっ!」 瞬間、ものすごいスパークが発生し、小鉄さんを襲う 強烈な電撃が防御を突き抜け襲いかかったのだ 「さらにいくよー!必殺!ナックルブラスター!」 ガコン! お姉様は両拳を前に突きだし、その前面に盾をセットする。そして盾に付いたスラスターが卍状に展開する 「いっけぇーーーー!」 盾が付いたツインロケットパンチが放たれる それはスラスターが噴出される事により超高速回転をし、さらにフィールドに包まれ、威力が何倍にも跳ね上がった ガッ! そしてそれは、電撃によりガードどころか動く事さえ出来ない小鉄さんを直撃した 「が…は…」 悲鳴を上げることさえ出来ずに四散する小鉄さん 『勝負あり!勝者・美孤!』 AIジャッジが、お姉様の勝利を告げた 「お姉様、お疲れさまでした」 「えへへー、ぶいっ!」 バトルを終え、アクセスポッドから出てきたお姉様を出迎えた私に、ニッコリと笑ってブイサインを出すお姉様 「あーもう!悔しい!」 「残念でしたね、姉さん…」 向こうでも、小鉄さんをクロテンさんが出迎えていた 「しかしお姉様、あんな戦い方、無茶すぎます!」 「えー?そうかな?」 「そうですよ。余りの怖さに、まだ私のCSCがドキドキしてます…」 「ん?どれどれ…」 ムニュ 「あっ…お姉様…」 お姉様は私の左胸に手を当てた 「…ホントだ、すごいドキドキしてる」 「お姉様!こんな所で…」 「あっ、ゴメンね、つい…」 慌てて手を離すお姉様 「でもね美孤ちゃん。コレが私の戦闘スタイルなんだよ。ずっと戦ってきて、今の私になったんだよ?」 「ずっと…こんな戦い方を?」 「飛鳥…美孤はいつもこんな戦い方をしてとんでもない二つ名で呼ばれてるんだ」 「二つ名…?どんなです?」 「マッドネスキャット(狂気の猫)さ」 不意に男性の声が聞こえた 小鉄さんのマスターさんだった 「全く…美孤はこんなに可愛いのに、不本意だ…」 「まぁ今日はともかく相手の態度悪いと、こんなんじゃ済まないからな」 「これじゃ済まないって…あ…えと…」 「あ、ゴメン。俺の名前教えてなかったっけ。俺は柳家祐太朗。気軽に祐ちゃんって呼んでくれ」 「解りました、柳家さん。それで、これでは済まないってのは…?」 「…まぁいいか。んでね、その時は弄ぶんだよ、相手を」 「弄ぶ…?」 ぽっ 「ああいや、そういう意味じゃない。猫が捕まえた獲物で遊ぶようにね…」 「獲物で遊ぶ…?」 「相手の武器全部壊して逃げ回る相手をチビチビ撃つとか、手足を一本づつへし折っていくとか…」 お姉様がそんな事を…? 「一番怖いのは、その時の目だね。冷酷非情とは、あーいうのを言うんだろうな」 …あの時のお姉様の目が思い出される 「まぁ、そういう風になるのは、相手がとんでもないクズ野郎な時だけだけどね」 確かにあの時の私は最低だった お姉様を見かけだけで判断し軽蔑してた 私は… 「どうしたの飛鳥ちゃん?」 「うわっ!」 考え込んでいたら、お姉様が顔を覗き込んでいた 「お姉様、もしあの時、私がお姉様の言葉に気付かず愚かなままだったら、私をどうしていましたか?」 「んー、そうだねぇ…考えてなかったよ」 「え?どうして?」 「だって、飛鳥ちゃんなら絶対解ってくれるって思ってたから」 「お姉様…」 「あたしと戦ったみんなも、気付いてくれるといいな。自分がどんな非道い事したか解れば考えも変わると思うんだ」 その為にお姉様は… 「私も、お姉様みたいになれるかな…」 ボソっと呟いた私にお姉様は言った 「なれないよ」 「え?」 驚く私も撫でながら 「だって、飛鳥ちゃんは飛鳥ちゃん、私じゃないもの」 といったお姉様の顔は、とても優しかった